円海山頂上附近の斜面にサイハイランの花が咲いていました。今年もまた咲いてくれたので、ホッとして写真を撮らせてもらいました。サイハイランはラン科の多年草で、花のつき方が戦さで大将が指揮をとるときに振る采配に似ているのが、名前の由来だそうです。サイハイランは中国語では杜鵑蘭(dujuanlan)と言います。歌などで有名な杜鵑花(dujuanhua)はヤマツツジのことで、草本の杜鵑蘭とはまったく別種のツツジ科の落葉低木です。
 下の写真は同じく円海山頂上附近の道に咲いていたスイカズラの花です。スイカズラはスイカズラ科のつる性木本で、漢字では忍冬と書きます。中国語でもスイカズラは忍冬(rendong)と呼びますが、この名前は冬でも葉を落とさないことから来ているそうです。

 


 

 円海山ハイキングコースの港南台入口を入ってすぐの路傍にタツナミソウの花が群生して咲いているところがあります。タツナミソウはシソ科の多年草で、5~6月に野草としては比較的大きな青紫色の花を上部に揃えて咲かせるため、波頭のように見えます。タツナミソウは中国語では韓信草(hanxincao)と呼ぶそうですが、これは漢王朝を打ち立てた劉邦の功臣であった韓信が、軍陣で病に倒れる兵士が続出したときに、このタツナミソウを煎じて呑ませて、病気から救ったことに由来するとのことです。この謂われからもわかるように、タツナミソウは葉も茎も根も生薬となる有用な野草だそうです。
 下の写真は、円海山の麓の公園にいたムクドリです。これは私のカメラに気づいて、走って逃げ出したところです。