瀬上沢の小川の岸にシャガの花が咲き始めていました。シャガはアヤメ科の多年草で、4~5月に華麗な花を咲かせます。シャガは中国語では蝴蝶花(hudiehua)または菖蘭(changlan)と言います。日本語の漢字ではシャガのことを射干と書きますが、中国語では射干(shegan)と書くとヒオウギのことで、シャガとは別の花を指します。動植物の名前においては、日中間にはこういうズレがときどき生じます。
 下の写真は円海山頂上附近から瀬上沢の下りる道で群生して咲いていたムラサキケマンの花です。ムラサキケマンはケシ科の越年草で、晩春に紅紫色の可憐な花を房状につけます。ムラサキケマンは中国語では刻葉紫菫(keyezijin)と言い、薬草として利用されているそうです。

 

 


 瀬上沢の小川沿いの道に咲いていたツボスミレです。どういうわけか、このツボスミレはこの辺りだけにしか咲いていません。円海山地域のあちこちの山道の路傍に咲いているのはほとんどがタチツボスミレです。
 下の写真は、円海山の麓の交差点近くのカードレールの下に咲いていたホンスミレです。この交差点の付近に咲いているのはほとんどがアリアケスミレで、ここでホンスミレを見るのは非常に珍しいと言えます。