兄弟二人は、頭上を飛んで行く、剣に乗った白い衣の男を必死で追いかけた。
とうとう見失い、あきらめかけた時、大岩の上に寝転ぶ白い衣を見つけた。
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いざ村へ帰ろうするが、帰り道が分からない。
「では、不夜天の方向へ戻ってみようか」
三人は歩き出すが、すぐに弟が疲れてもう歩けないと泣き出した。
小さな兄が、もっと小さな弟をおんぶしようとしている。
暁チェンは、そんな兄を背負うと、弟を抱っこして、剣に飛び乗った。
「しっかりつかまって。
下をよく見てるんだぞ。
きっと、村への道標が見えるはずだ」
じきに兄が前方を指さして、
「あの大きな木、お社(やしろ)の木だ!」
日暮れが近い。
大人たちが、慌し(あわただし)く走り回っている。
「ゴン爺」と呼ぶ声に振り向いて、
「お前たち、無事だったか」
二人を抱きしめて、
「皆で捜していたんだぞ。どこへ行っていた?」
「仙師様を見つけたよ」
弟が指さす方を、村人が一斉に注目した。
暁チェンは丁寧に拱手した。
その夜、村の窮状を詳しく聞いた暁チェン。
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鬼と言っても、本物の鬼ではありません。
やつらは、人間です。
恐ろしい形相の鬼面を着けているだけです。
この一帯の村々は、昔から銀鉱脈のおかげで生計を立てていました。
温家が滅亡するまでは、温家の勢力で外敵から守られていました。
もちろん、その代償として、利益の何割かを貢いでいました。
宗主が代わる度、その割合が増えていきました。
その当時は、温家宗主を恨んでいました。
温家の領土でさえなければ、これほど困窮することはなかった。
六十年前、温氏が壊滅し、生き地獄から解放され、人並みの生活に喜んだのは、ほんの二年余り。
鬼面の賊が現れ、我々から何もかも奪い取り、我々は奴隷のごとく働かされてきました。
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つづく
この動画、観たことがあります。
会話の内容がやっと分かりました
https://x.com/ybaizhan/status/1742222962923868369?s=46&t=BKI2Vjbw7xegQeZ79lADgw