4月から楽しみにしていたホリガーのオーボエを細君と二人で聴いてきた。

細君からの誕生日プレゼント。


ハインツ・ホリガーと仲間たち

 フィリア・ホール 10月12日(金)19時開演


.S.バッハ:ソナタ ト短調BWV1020

     ◎オーボエ チェロ ピアノ
 前奏が始まると「ああ、あれか」とソロのメロディが頭に思い浮かぶ。
高校時代の友人が弦の上に金属製の長い定規を置いたグランド・ピアノをチェンバロにみたてて伴奏してくれたフルート・ソナタ。

 ホリガーのオーボエは、最近聴いたオーボエの数々に比べて随分と硬い、これが最初の印象。しかし、フルートと比べてなんと音が豊かで表情のあることか。


シューマン(T.キルヒナー編):6つのカノン風小品(ペダルピアノのための練習曲)Op.56

     ◎オーボエ・ダモーレ チェロ ピアノ
 シューマンの曲は良く知っているはずだが、この曲については何にも知らない。シューマンらしくなかったり、シューマンらしかったり。オーボエ・ダモーレはオーボエ+イングリッシュ・ホルン。


ホリガー:ロマンセンドレス(チェロとピアノのための)

     ◎チェロ ピアノ
 ああ前衛的。あの手この手でピアノをチェロを演奏。半分以上、目で聴く音楽だった。絶対にCDで聴くことはしないだろう。ひたすら長く感じたが、そのうちに耳にも馴染んできて楽しめた。


ブリテン:オヴィディウスによる6つの変容 Op.49

     ◎オーボエ
 ハープのウルスラ・ホリガーが病気のため来日できなかったため、イサン・ユンの曲に代わりに演奏された。今夜の一番、ホリガーは大事な宝物のように、優しく、繊細に演奏していた。


シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ短調Op.105(チェロとピアノ編)

     ◎チェロ ピアノ
 チェロもピアノも素敵。でも、ヴァイオリンの演奏の方がこの曲には。


ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 変ロ長調Op.11「街の歌」

     ◎オーボエ チェロ ピアノ

 クラリネットがあまり好きではないので、自ら進んで聴こうとはしない曲。可もなく不可もなく。

 

ピアニストとチェリストのホリガーに注ぐ暖かい気持ちの伝わる素晴らしい演奏だった。

私としては珍しいこと、CDを購入してサインをもらってきた。