疑問を持つこと | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

高校の時から疑問だった。
(こんなふうに覚えたって、すぐ忘れるに決まってるじゃん)

英単語の小テストのことだ。

英単語の小テストの時間は昼放課後が望ましい。
それは直前のお昼放課に、必死になって詰め込むことができるからだ。
ただこれをすればするほど短期間記憶になってすぐに忘れてしまう。

「とにかく覚えるしかない」

英語の先生は口を揃える。
(覚え方を教えて欲しいのになぁ)
そんなことを質問したこともあるけどやはり返事は
「覚えるしかない」

教員になってからよく英語の先生から朝のSTで英単語小テストを頼まれたがずっと疑問だった。

「覚えなくて300個の英単語を書けるようにならないか?」

25年後、「日程」と「手順」を明確にすれば誰でも30日で300個の英単語を正しく書けるようになることがわかった。
もちろん覚えない。



大事な事は英単語の話ではない。
「英単語は覚えるしかない」
という常識をどう疑って、その常識を乗り越えていき、新しいものを創り出してていくかであろう。

「昔からこのやり方に決まってる」

それに囚われない教育が行われてこそ、日本の未来があるような気がする。

だからこそ、小学生から高校生までクリティカルシンキング講座を設置している。



目の前の出来事に対し、そのまま描写するのではなく、見えない世界を想像し、当たり前のことに疑問を持って新しいことを創り出す、そのためには、どんな訓練をしたらいいのか、それはどうしたら楽しいのか?
そんなことを考えながら、日々の取り組みをしている。

コツだとか、添削だとか、そういったことではなくて、本質的な思考力があってこそ、大学入試の小論文だって取り組める。


そしてそれが暗記の何倍も、未来社会で必要な力になると信じている。