以下に示す資料は、およそ30数年前、

筆者が、まだ現役の教員の頃、

カウンセリング研修会の講師として呼んでいただいた時に、

その会で、一番最初に提示した資料です。

 

【資料】

U小学校に勤めていた時のこと。

ある日、管理当番で校舎の戸締まりに回っている際、

4年生のある学級の中に入りました。

その教室の背面に、子どもたちの絵がいっぱい掲示されています。

私は、その絵を感心して見入っていました。

すると、突然、袖を引かれました。

驚いて振り返ると、初めて見る一人の女の子がそこにいました。

その女の子が私に話しかけてきたのです。

 

女の子1  ねえ、先生、私の絵どれだかわかる?

 

 T       ・・・・・(若干)・・・・〇〇〇〇〇〇

 

  

  女の子2  うん、(一枚の絵を示し)これが私の絵だよ。

      これを描いている時、先生がねえ・・・・

 

女の子は、ひとしきり、絵を描く時の様子を話して、

廊下をスキップしながら、帰って行きました。

 

この資料を読み終えて、会場の皆さんに、

こう問いかけます。

 

「一瞬の沈黙のあと、Tは何とこたえたのでしょうか。

書いてみてください」

参加者の皆さんは、真剣な顔して、

資料を見返して、考え始めます。

そんな中、時折、参加者から質問が出されます。

「あのう、女の子は『うん』って言ってますよね。

 先生は、その女の子の絵を当てたんですか?」

筆者はこたえます。

「ううん・・・・『当たった』と言えば

あたったんですよねえ」

質問された方は、困った表情をして、

また、考え出しました。

 

さて、みなさんなら、何んてこたえられますか

ちょっと考えてみていただけませんか?

 

 

※余談です。先程、本屋さんが届けてくださいました。

 のっぽるには、1巻から20巻まで、揃っているのが、

 ちょっと自慢です。