近代化産業遺産というもの・・・時空を超えた雲上の楽園・松尾鉱山跡から想うもの | 旅館・リゾートホテル応援団 伊豆・箱根・熱海 他全国の温泉地、里山活性化を考えます

近代化産業遺産というもの・・・時空を超えた雲上の楽園・松尾鉱山跡から想うもの

 本日のちょっと堅めなタイトル、「近代化産業遺産」という言葉。


最近観光情報誌などで多少目にする機会が多くなったかもしれない単語ですね。


実は2007年より経済産業省が、幕末・明治維新から戦前にかけての向上跡や


炭鉱跡等の、現在の日本を支えてきた産業建造物、画期的製造品、製造品の


製造に用いられた機器や教育マニュアル等を保存、地域活性化に利用しよう


ということで認定制度を設け、現在では全国1000を超える施設などが認定


されています。


超有名なところでは、横浜のレンガ倉庫などがそうです↓



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 経済産業省手動ですから、勿論行政さんもPRに力を入れております。


最近、東北をうろつくことが多くなった私も、ご多分に漏れず、お誘いを受け


いくつかの産業遺産を廻ってまいりましたが、正直言ってこの手のテーマは


苦手です。


 仕事でなければ・・・・なんぞ不謹慎なことを考えつつ着いた施設は


岩手県八幡平市にある(いやあったの方が正確ですネ)「松尾鉱山跡。



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このような十和田・八幡平国立公園内の風光明媚な場所に、それはありました。


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係りの方の説明では、約半世紀にわたって国内の硫黄の3分の1を生産、

東洋一の硫黄鉱山として隆盛を極めた。標高1000メートルの八幡平中腹に

昭和初期には病院や映画館など近代都市が形成され、“雲上の楽園”とも称された。


えっ、ちょっとまてよ?

この跡地に・・・

病院や映画館があった・・・

昭和初期に・・・・


思わず「昭和何年ぐらいですか?」と聞くしかありませんでした。


「昭和26年にはすでに映画館や学校まで整備されていたそうです」


昭和26年ですよ26年。終戦後6年しかたっていません。


銀座の街でもコンクリート製の建物はどのくらいたっていたのでしょう?


写真が小さく見えずらいかもしれませんが、この建物はすべてコンクリート製です。


又これらの社宅には、当時は珍しかった水洗トイレやトイレットペーパー(ロール式)


も完備されていたとのこと。


凄い!の一言です。


硫黄鉱山だったため、石油から代替資源が採れるようになり、昭和43年に閉山するの


ですが、終戦後間もない当時そんな町が、この八幡(旧松尾町)にあったとは・・・・


まさに「雲上の楽園」ですね。


 隆盛を誇った松尾町は、閉山とともに唯一の産業を失い、悪夢の時代に移り正反対の


農業政策に活路を見出し、現在まで何とか乗り切ってきた訳ですが、その壮絶な戦いぶりは


またこの話一つで映画ができてしまうほどでした。


「近代化産業遺産、群」


言葉だけではあまり観光的興味を引くとも思えない「キーワード」ですが


たった一つの遺産だけで、このような背景があるわけですね。


 勿論各年代のお客様によっては理解や想像できない時代背景やストーリーも


多いかもしれませんが、コンテンツ的には、十分観光のコンテンツになると


感じました。


 今後求められるのは「切り口」や「見せ方」等、興味を誘引するプロデュース力


でしょうね。


くどいですが「近代化産業遺産群」。


観光的にはこのキーワードをわかり易い「キャッチフレーズ」に置き換えられる事を


切に望みます。(笑



追伸:松尾鉱山跡は今後どのように公開するか、現在八幡平の行政さんが考えております。


一応「八幡平市松尾歴史民俗資料館」さんがお近くにあり、見学はできます。

TEL0195-78-2598

岩手県八幡平市柏台256

入館料:無料

営業時間91630

休み:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始



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秋田県鹿角市にある「北東北の旅ステーション あんとらあ」さんでは


近代化産業遺産とグルメ(きりたんぽ鍋)などを巡るツアー等も企画しています。



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一生懸命北東北のPRに頑張っていますので、一度覗いてみてあげてくださいませ!