‐‐‐‐‐‐‐ランチ・横浜④‐‐‐‐‐‐‐

「ひとつ食べる?」

「いいよ、気にいったんなら、全部いっとけ」

「エー」

俺の蒸し餃子と青木のチャーシューまんが来た。

「すみません、このクレープのつるつるの皮って、何ですか?」

早速聞いてる。

「『コメコ』です」
微笑むスタッフさん。

「子ネコ?」

「米粉だって。ふぅん、すごいなぁ」

「お米の?」

「そうそう。ひとつ食べてみて。共有したい」

「そんなに言うなら…」

箸から滑り落ちそうなソフトな感触。

「!」

口に入れた瞬間に、生きものの様にしゅるんと滑り込んできた。

「スゲー」

「でしょ?」

「も1個くれよ」

「ダメー!」

お約束(笑)。

「じゃあ、チャーシューまんと蒸し餃子二個トレード」

「それはオッケー」

美味しそうに、ニコニコ食べる。家族と食事しているような、寛いだ食卓。電車の時にも感じた、既視感というか、懐かしい感じ、なんだろ、これは。