戦慄・・・精神障害を治療する為に内臓除去手術ニュージャージーの医師であるヘンリー・コットンは、地域の伝染病による感染が実質的に精神病、気分・行動障害の始まりだと考えた。1907年、トレントンの精神病院の院長になると、外科的細菌学と称した治療法を始め、患者の承諾なしに何千もの歯が引き抜かれ、自分自身や妻やふたりの息子の歯も抜いてしまった。そして、彼は寛解率は80%だと主張し、何百もの結腸切除手術が彼の経営する精神病院で実施された。コットンは自分の治療なら高い確率で患者を治療できると主張したが、その主張は治療法があまりにもひどいという非難への反論となっていった。例えば、彼は49人の患者が結腸切除によって亡くなったことを正当化し、彼らは手術する前からすでに末期の精神障害に苦しんでいたのだと主張した。独自に調査をすると、コットンが手術の結果を相当誇張していることが判明したが1926年、コットンの同僚であったニューヨークの外科医のドレイパーは、当時の標準的なケアより2.3倍も高い精神病の回復率があると主張した。そして、コットンとドレイパーは、無意味な証拠しかないにも係らず、彼らの治療法を続けた。1933年、コットンが亡くなると、精神病院での手術は中止され、彼の自説は忘れ去れていった。そのやり方が異常だったことは確かだが、彼が患者を治そうと努力していたことだけは確かだと言えよう。