デスモドロミックと航空機エンジン戦前迄のバルブスプリングの材料はスウェーデン鋼を用いられていたが、その内にスクラップからの再生鋼を使用する様になり更に節減対策としてニッケルの使用を廃した代用鋼を用いるに至って、バルブサージングによるスプリングの折損が頻発する様になりカムシャフトのプロファイルを加速特性を考慮して決定したりバルブスプリングの巻きをマルチレートにしたりしたが、結局は根本的な解決に至らなかった。そこで、1つのバルブにつき2つのカム・ロッカーアームを設け、バルブ押下とバルブ引上を分担させ、バルブスプリングに頼ることなく機械的にバルブを開閉する機構に日本海軍と日立航空機が着目するのも自然の成り行きだったかもしれない。当初は海軍と日立で開発と研究が進められていたがその後は、中島、三菱でも研究開発される事になった。構想としては面白く研究開発の結果も良好であったにも関わらず、実用機には採用されるには至らなかった。一番の原因は、バルブスプリング レスに当たりシリンダーヘッドの再設計が必要な事と生産ラインを新たに確保しなければならない等の理由とニッケルを廃していた代用鋼にニッケルが再び入れられる様になった事が大きかったとも考えられる。ドカティの特徴的構造が既に戦中の日本で航空機用エンジンとして開発されていたのが意外だったとも言えるのでは、ないだろうか・・・。