履歴書に書く趣味は、訊かれたら「音楽鑑賞」「読書」と書くことになる。しかし音楽に関しては、楽器を辞めた時点で情熱は消えてしまい、以前のように熱量を持って聴くことが出来なくなってしまった。更に気分安定薬であるラモトリギンを服用しているおかげで、音楽に対する感動が薄れている。今ではウォークマンで聞き流す程度だ。
読書に関しても、学生の頃のように夢中になれるほどもう読めなくなった。未だに小説を読めるほど回復はしていない。せいぜい、北杜夫の軽めのエッセイや宮脇俊三の鉄道紀行、エッセイ程度しか読めない。
元所属していた吹奏楽団と方向性が合わず、また上層部のやり方に呆れてしまい、辞めることにしたが、それは鬱真っ最中のこと。20年来の趣味を手放した。今では他の吹奏楽団も視野に入れておくべきだった、と後悔している。楽器も押し入れの中で錆び付いている。
ある意味人生を賭けた趣味だったものを失うと、自分の存在すら否定することになるようで辛い。苦しい練習に耐え、それでも向上心に満ち、友人達から刺激を受け、音楽も研究し。それがパーになってしまった。
人間関係もボロボロになってしまったので(恐らく躁転してた)、元のバンドのメンバーからの連絡は一切無し。あ、1人だけ、自分よりもだいぶ前に辞めた人から年賀状は来る。その程度。末期には皆から煙たがられてたのだな。ただ私は私のやってみたい曲(何年も前から言い続けていた)を演奏したかっただけだった。
今ではもう昔のバンドではないような感じだろう。知っている団員も減っているだろうし。
と言う訳で、音楽も読書も中途半端だが、趣味であると書かざるを得ない。情熱が無くなってしまったわけだから。情熱の行き先はネットやアニメに向かうも、これまた情熱を燃やすものでもない。情熱という火が消えてしまった、空っぽの人間になってしまった。なので楽しくない日々をかれこれ20数年続けている。