大学5年生(留年してたので)のある日、帰宅したらドアにメモが挟まっていた。見てみると、電話くださいということで、誰だろうと思いかけてみたら、担当は居ないけど私で良いなら、なんだかんだで会うことになり、江別から札幌まで出ていくことになった。

 何の話しかと思ったら英会話教材。入会したら特典で、日本各地のリゾート地で部屋を格安で借りれるとかなんとか。正直要らないものだが、何日も呼び出され、何時間も軟禁され、やけになって判を押した。120万。そのおかげでその後の生活は極貧となった。

 社会人になって1年目だろうか、サークルの先輩に呼び出され、家へ連れていかれ、直接の面識のない先輩からアムゥエイに勧誘された。即答はせず帰宅。その後電話が来たが、居留守を決め込んだ。すると諦めたようだ。その先輩は他の後輩たちに勧誘しまくっていたらしい。今はどうしているのやら。

 そして数年後、今度はサンミッシェル南青山から。ここでも何時間も軟禁。疲れてへとへとなのに帰らせてくれない。今思えば、無視して帰れば良かったのだ。結局数十万のダイヤとパールの指輪を買わされた。10数年前質屋に売ったら4万にしからならなかった。

 そして仕事の営業中、とある栄養士さんに「いやー仕事大変ですわ-」とこぼしたら、勧誘を受けた。布団のジーワンだ。これもマルチまがい?で、アムウェイと同じだ。その栄養士さんと、お仲間の偉そうな方にがっちりホールドされて、判を押す羽目に。

 計200万ほどの借金を負うことになり、3社のローンを支払うので、金が無くて大変困った。金が無くなったら、カードローンで金を借り、給料が出たら返す、ということを繰り返した。時折間に合わず銀行から会社へ電話がかかってきて困った。

 それで人事部長に何があったと問い詰められた。書類を持ってこさせられて、クーリングオフも無理だと判り、その後は何も言われなかった、と思う。このへん記憶が曖昧だ。

 

 学生の頃はおかずを買う金がないので、ふりかけ、卵、納豆、塩辛などで食いつないだ。納豆に卵を入れ、味付けのりで食べるのはご馳走だった。

 社会人になっても苦しいのは変わらず、メーカーの試食会で余ったサンプルを貰い食べていた。冷凍食品のメーカーが多いので、揚げ物、特にコロッケが多かった。

 後に社販という素晴らしい制度があったのを知り、大いに活用した。1個10円の餃子50個入りとか、8円のシューマイとか、いろいろ。これでかなり助けられた。

 ローンは結局時間差ではあったが、父からの投資のおかげでなんとか終える事が出来た。カードローン含め。

 

 軟禁され、何時間も話しをされ。相手も営業の数字取らなきゃならないんだろう、とかここで話しを断って帰ったら悲しむだろうな。そう思って首を縦に振ってきた。しかし、そんなことを考える必要はない。相手よりも自分の生活の方が断然大切だ。軟禁されたら即逃げよう。こういう輩に情けは無用だ。アフターフォローも何もなかったし。だからそういう話しが少しでもあったら椅子蹴飛ばして逃げるべし。悪い奴はこちらの罪悪感を利用してくるから。とにかく逃げることだ。断言する。