帝国データバンクは、2024年にラーメン店経営事業者の倒産が72件に及んだと発表しました。前年の53件に比べて19件、30%以上の急増となり過去最多だそうです。ここ何年かだとコロナ禍で大変な思いをされた業界だと思いますが、その2020年でも54件でした。2021年が17件、2022年が33件、2023年が53件ですので、2021年、2022年は補助金の恩恵にあやかったところが多かったのでしょう。
原材料の仕入価格、人件費、スープの炊き出しにかかる光熱費と大変なコスト増の中で、価格転嫁が出来ずに利益確保が困難になっているケースが多いとのことです。個人的な感覚では、ラーメン結構高くなったなと思う一方で、郊外のお店に行くと未だに650円なんていうところがあって驚かされています。もっと安いところも当然あるでしょう。
ラーメン店事業者350社中、3割が赤字、6割が業績悪化ということで厳しい状況がよく分かりますが、ちょっと350社って全国にしては少ないのかなと思いました。72社というのも、少ないに越したことはないのですが、全国にしては少ないのかなと。しかし、帝国データバンクのデータには全国なのか、エリアを限定されているかの説明は無かったので、全国なのでしょう。個人店は個人事業主の扱いになるので、全国でラーメンを扱っている事業者とするとそれくらいなのかもしれません。先ほど書いた個人的な感覚の安価なラーメン店も、よく考えたら、ほとんどが個人店でした。
ただ、原価の高騰が要因というだけではちょっと弱いような気がします。人件費の高騰と共に、完全に人手不足で店舗の運営が出来なくなって、倒産に至ってしまったなんて言うケースもあるでしょう。また、こうした苦境においても出店しているお店もあるし、新規参入するような業者もあるでしょうから、事業者の母数、あと店舗数などもないとデータを見誤るかなと思います。
いずれにしても、ラーメン店には大変お世話になっておりますので、倒産なんて言うことにないように、頑張って頂きないなと思います。