三田村武夫は、戦時中に特高警察として共産主義者や国家反逆者を摘発してきた。その後国会議員になり、中野正剛とともに東條英機打倒に動き逮捕された。

 この本は、特高警察として直接ゾルゲ事件や企画院事件に関わった著者が、裏で太平洋戦争を導いてきた力に関して著した。尾崎秀実ら昭和研究会というグループが、近衛文麿内閣のブレーンとして戦争に決定的な影響力を与えた。

 太平洋戦争の真実を描き出した唯一の書。