✡天皇と国民(12)  令和天皇の即位を祝う「国民祭典」と「パレード」 | のむらりんどうのブログ       ~君知るや ふたつの意識~

のむらりんどうのブログ       ~君知るや ふたつの意識~

2002年9月22日の早朝。目覚めて布団の上に起きあがった瞬間、私は「光の玉(球)」に包まれたのです。以来、「自我」(肉体と時間に限定されたこの世に存在する私)と、「真我」(肉体を超えて永遠に宇宙に実在する私)の、ふたつの意識を持って生きています。

 

 

日本のこころ 何度も涙をぬぐわれて…

 

 「即位の礼」を終えられた天皇、皇后両陛下が、国民とじかに触れられるイベント、「国民祭典」と「パレード」が11月9日~10日(2019年)に挙行されました。

 厳粛な面持ちの「即位の礼」から一転して、華やかな雰囲気のなかで素顔をお見せになったおふたりに、国民はいっそう親しみをもち、祝意にあふれていました。

 

 ♦ 国民祭典

 

 私も事前に応募したもののはずれた「国民祭典」には3万人が参加。なんと47万人が応募していたとか。アイドルグループの「嵐」も登場するとあって、その影響もあったのでしょう。残念でしたが家で、テレビをじっくり見させてもらいました。

 

なかでも、「嵐」が歌ったの『Ray of Water』は曲、歌詞ともすばらしかった。ゼネレーションギャップでしょうか、ふだん彼らの歌はめったに聴くことはないのですが、5人の美しいハーモニーに感激しました。

 

 

 

  *「スポーツ報知」には次のように書かれていました。

………………………………………………………………………………

…5人の合唱につなげるソロパートを担当したリーダー・大野智(38)は「目の前には両陛下だけというのが、すごく不思議な空間でもあり、こんなことが起こっていいのかという感覚がありました」と振り返った。

 5人のパフォーマンスの後には、皇后さまが涙を浮かべた。櫻井は「最後のサビのあたりで金の紙吹雪が舞う中、皇后陛下が目元を拭われた。それを見て胸に迫るものがありました。家に帰ってから出発<りんどう注=式後、アジア行脚へ出かけた>するまでも、ずっと『Ray of Water』を聴いていました」と余韻に浸った。

 ………………………………………………………………………………

 いや、ほんとに良かった。

 

 

  *「朝日新聞」20191110日付朝刊1面から

 ………………………………………………………………………………

  即位、3万人祝う 皇居前で式典

 

 天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」の祝賀式典が9日、皇居前広場で開かれ、天皇、皇后両陛下が出席した。経団連などでつくる「奉祝委員会」などの主催。主催者発表で約3万人が集まり、天皇陛下は「寒い中にもかかわらず、このように大勢のみなさんが集まり、即位をお祝い頂くことに深く感謝いたします」と語った。

 天皇、皇后両陛下は、皇居正門の石橋で祝意に応えた。天皇陛下は、台風19号など最近の大雨被害に言及し、「被災された方々が安心できる生活が一日も早く戻ることを心から願っています」と述べた。

 人気アイドルグループ「嵐」やピアニストの辻井伸行さんらが即位を祝う3部構成の組曲を披露。皇后雅子さまが涙ぐむ場面もあった。式典の最後、伊吹文明元衆院議長らが「天皇陛下万歳」などと唱和する中、両陛下が会場を後にした。

………………………………………………………………………………

 

 

 ♦ パレード

         

  *「朝日新聞」20191111日付朝刊1面から

 ………………………………………………………………………………

  両陛下、晴れやかに 令和の即位パレード、沿道11.9万人

 

 天皇陛下の即位に伴うパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」が10日午後に行われた。秋晴れの下、天皇、皇后両陛下はオープンカーに乗り、皇居・宮殿からお住まいの赤坂御所(東京都港区)までの約4.6キロを30分かけて進んだ。沿道には平成の即位パレードを超える約11万9千人が集まり、お二人は笑顔で手を振ってこたえた。皇后雅子さまが涙をぬぐう場面もあった。

 

 象徴天皇を研究する河西秀哉・名古屋大学大学院准教授は「平成を通じて国民と皇室との距離が近くなり、令和の今回のパレードでも、多くの人々が天皇、皇后を権威的な存在ではなく、どこか近しくて親しみを持てる存在と受け止めていると感じた」という。「SNSへの投稿も、天皇、皇后への好意や共感を増幅させる効果がある。国民との関係が、時に気軽に言葉を交わす欧州の王室のような形になりつつあるように思えた」と話した。

 ………………………………………………………………………………

 

 

 

 

 そして、パレードには近くに住む私たち夫婦も正午すぎに出かけました。

 

ルートは「皇居宮殿→二重橋前→祝田橋→桜田門→国会正門前→憲政記念館前→平河町→赤坂見附→青山一丁目→権田原→赤坂御所正門」の順です。

 

私たちは地下鉄の東京メトロ銀座線「赤坂見附」で午後1時ごろに着き地上に出たものの、もうすでに長蛇の列。多くの人が荷物検査場の入り口に殺到して、ロープの張られた“観覧席”に入るのには相当な時間がかかりそう。で、地下道を歩いてすぐそばの半蔵門線・永田町駅付近に向かいました。地下道を上がると比較的人が少なく、検査もすぐに終えてロープの張られた“観覧席”に並びました。それが1時15分くらい。

 

 それから、目の前を通過された3時15分までちょうど2時間、ひたすら待ちました。空は真っ青で快晴。10月22日の「即位の礼」の当日は雨模様で、外国からの賓客も多い中、ちょっと残念でしたが、その分も取り戻せたような最高のパレード日和となりました。道路をはさみ私たちの向かいには白の制服に身を包んだ警察(?)の吹奏楽団がいて、「君が世」をはじめ「世界に一つだけの花」や「上を向いて歩こう」などの歌を披露してくれたおかげで、ずいぶん気分が和んだという次第。

 

 そして3時15分。先導車のあとに車列がつづき、なかほどのオープンカーに乗られたおふたりが目の前に。日の丸の旗を振る人、スマホを向ける人、バンザイを三唱する人…。ひたすらおふたりを見る私は何もせず、進行方向左側の席に座られた雅子さまの顔をしっかり見ていました。はれやかに、にこやかに手を振られていました…。

 

 夜、家に帰ってテレビを見ると、雅子さまはクルマの中で何度か目元にハンカチをあて、涙をふいておられた。9日の「国民祭典」でも同様でした。この日を迎えるまでの長い過去の出来事を思い出し、こみあげてくるものがあったのでしょう。いつしか父親のような気分になって、私の目にも涙が…。

 

                  +

 

 

 

 パレードを見終えたあと、私と妻は銀座の「ビヤホールライオン」に立ち寄り、ビールで乾杯しました。話はもっぱら、式典やパレードでの「雅子妃の涙」のことでした。

皇室に入られてから体調を崩し、つらかった長い日々も、最近は体調も良く、愛子さまも元気だし、感動されたに違いありません。

 

  「大丈夫 君と笑ってゆく 大丈夫 君と歩いてゆこう」

「嵐」の歌った歌詞を心に浮かべられていたのでしょう。

 

            +

 

 雅子さまは一時、週刊誌などで、ひどいバッシングを受けられたことがありました。なかでも私が許せなかったのは、即位される前、さる高名な宗教学者が「その地位を秋篠宮様に譲位されては…」という内容の記事を雑誌『新潮45』に載せたのです。「なんと不敬な! 僭越な」と私は憤激しました。

 この学者については、以前私が京都に住んでいた頃、シンポジウムで質問をしたことがあったのですが、あまりにも的をはずれた回答に、あぜんとしたことがあります。

 今日のおふたりの姿を見て、どのように思っておられるのか。心あらば、おふたりに謝罪すべきでしょう。

 

 

                     (記 2019.11.12 令和元)