§大脳三層説§(1) ポール・マクリーン博士の著書をひもとく | のむらりんどうのブログ       ~君知るや ふたつの意識~
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2002年9月22日の早朝。目覚めて布団の上に起きあがった瞬間、私は「光の玉(球)」に包まれたのです。以来、「自我」(肉体と時間に限定されたこの世に存在する私)と、「真我」(肉体を超えて永遠に宇宙に実在する私)の、ふたつの意識を持って生きています。

 

 アメリカ国立精神衛生研究所の脳進化と行動部門主任のポール・D・マクリーン博士=写真=によると、人間の脳は三層になっているという。

 博士の著書『三つの脳の進化』などを見ると――

 

・最も深い部分は「脳幹」と呼ばれる「R-複合体」で、RはREPTILESで爬虫類のこと。つまり、爬虫類脳である。

・次の層は「大脳辺縁系」と呼ばれる哺乳類脳。いまから1億5千万年ぐらい前に爬虫類から哺乳類に進化した時代に発達してできた脳である。

・そして、いちばん外側の脳が「大脳新皮質」と呼ばれる霊長類脳である。哺乳類から霊長類に進化するにともなってできた脳で、人間脳ともいわれる。

 

 客観的にみると、人間の進化が速すぎたために、爬虫類脳―哺乳類脳―霊長類脳の間の連絡がうまくいっていない。そのため人間は、状況によって爬虫類の行動を起こしたり、哺乳類の行動をとったり、ときには霊長類の行動をすることになるという。

 

 爬虫類の行動は反射的であり、「攻撃行動」「縄張り争い」「いやがらせ」「おどし」「かっぱらい」などで、人類の歴史が「戦争の歴史」であることもうなずける。さらに、何の理由もなしに、それらの衝動にかられることも理解できるのである。

 

 つぎの哺乳類の行動は情動的で、「愛情の行為」「母性本能」「微妙な情緒」「激しい感情」「集団行動」など。

 

 万物の霊長とみずからを誇りに思っている人間の行動は爬虫類や哺乳類に比べ理性的で、「知覚機能」「判断機能」「行動の抑制と遂行」「熟考」「言語活動」「知性の行動」「未来の予測」などである。

 

 人間の誕生は、受精すると母親の胎内の羊水(海水と同じ)の中で十月十日、生命をうけて人間にいたる数億年の歴史をたどって生まれてくる。身体のほうは約2兆の細胞が、成長するにつれて約50兆にまで増えていくが、脳のほうは約140億の細胞がまったく変わらず、霊長類脳は増加しない。

 

 医学が発達して、爬虫類脳がなくなればおだやかな人間社会になるかもしれない。しかし、爬虫類脳のおかげで人類が生き延びることもあるかもしれない、という見方もある。

 

 

■文学と芸術

 文学と芸術における主題は、すべてこの3領域脳における葛藤といえる。つまり、争い(個人や国家間の戦争)のなかに、人間の愛情や憎悪を織りまぜ、そして最後は知性を動員して、争いや戦争の悲惨さを訴えるのである。

 古今東西のほとんどの名作がそうである。人が感動するのは、己のなかにそれぞれの脳感性を持っているからで、共感して涙を流す。しかし、いつまでたっても争いや戦争はなくならない。

 それは人間の脳に存在する3領域脳があるからである。残念なことだが。

 

■宗教 

 仏教、キリスト教、イスラム教をはじめ世界のあらゆる宗教は平和を望み、争いを戒める。 釈迦(ブッダ)やイエス・キリスト、ムハンマド(マホメット)は人間の知性、真実の体現者としてあがめられる。この人たちこそ真実の人間ではないか、と霊長類脳に訴えかける。

 しかし、2000年を経た現在、いまだに世界は平和ではない。つまるところ、3領域脳を合わせ持つ人間の悲しみというほかない。

禁断の実であるリンゴを食べたというような幼稚な話ではない。それはれっきとした、人類そのものが進化動物であり、現在ここにある人類の共通のかなしみなのである。

 

■スポーツ 

 野球、ゴルフ、走り、水泳……

 これらは、ひとりでやるのはよい。みずからの体を鍛えるために。

 問題は、試合、競争である。これこそ爬虫類脳からくる争いを人間みずからがルール化して遊ぶ。いきおいサッカーなどは本当の争いになることもあるが――

 これは、その爬虫類脳を鎮めるためのものといえるかもしれない。抑えるだけでなく、それを利用して楽しむのである。

 

■社会問題 

 殺人、傷害などは爬虫類脳そのものである。

 永山則夫の『無知の涙』にあるように、貧乏で教育を受けられないところからくる無知、これはなくさねばならない。霊長類的な脳環境があれば、かなりの人間が爬虫類的行動に出なくてもすむということである。教育の大切さがここにある。

 

■政治を利用した犯罪 

 これは爬虫類脳を持った上での霊長類的犯罪である。

 汚職はいうまでもない。いちばん罪が深いのが国家による戦争犯罪である。

 

                          (記 ?)