2日目の会場 フレミラ宝塚 ぷらざこむ1

 

109() 2日目は…分科会です。

8分科会が用意されていました、その中の第7分科会「子どもの格差・貧困問題と子ども支援・子育て支援」 に参加しました。

 

1.基調報告 こどもの格差・貧困対策の現状と課題 

  荒牧重人さん(山梨学院大学) 川野麻衣子さん(奈良教育大学)

2.京都市における貧困家庭の子ども・青少年対策

  上田廣久さん(京都市子育て支援部貧困家庭の子ども対策担当部)

3.世田谷区の子どもの貧困対策と子ども・若者施策

  松本幸夫さん(世田谷区子ども・若者部こども家庭課)

4.明石市の子どもの貧困対策と「こどもを核としたまちづくり」

  佐野洋子さん(明石市こども未来部子育て支援担当)

午前中に報告を受け、午後は

特別発言ということで、

1.NPOによる子どもの貧困対策と連携・協働

  村井琢哉さん(子どもの貧困対策センター「公益財団法人あすのば」)

2.「こども食堂」のとりくみから見えてくる子どもの貧困とその対応

  吉田祐一郎(四天王寺大学)

 

基調報告で、子どもの格差・貧困問題のとらえ方と視点を整理し、参加者で共有した後、各自治体や市民社会での具体的な取り組みについて報告を受ける中で、子どもの格差・貧困問題の解決に向けた視点や方策を検討するという流れでした。

 

京都市は、この4月から貧困家庭の子ども対策担当部を設置し、貧困家庭の子ども・青少年対策プロジェクトチーム」を設置。そして貧困家庭の子ども等に係る実態把握及び実施計画を本年策定。民間団体との連携。来年度は子育て支援と教育関係が一つになる部の創設。

 

世田谷区は、貧困の未然防止、連鎖の防止の観点から、区の子どもの状況に即した子どもの貧困対策の展開を図るため、「支援につながる」「学びや居場所の支援」「生活の支援」「仕事の支援」「住まいの支援」の5つを柱とする大枠の方向性を定め、事業をすすめる。特に相談機関を拡充。「子ども・子育て応援都市宣言」もしています。

 

明石市は、4年前に子ども未来部を設置、「こどもを核としたまちづくり」の推進を図り、未来あるこどもの育ちを全力で応援。その中で、2014年庁内で「こどもの貧困対策検討チーム」を立ち上げ、貧困対策に向けた検討を実施。その結果、事象一つのみに対応する貧困対策ではなく、トータルな支援の中で、こどもの貧困対策はなされるものであると考え、「明石子ども総合支援条例」を本年制定の予定。

 

どの自治体も、すべての子どもに寄り添った切れ目のない支援を行うことを本気で考えていることが、しっかりと伝わってきます。同じような施策、事業でも本気度が問われている、とつくづく感じました。トップの考え、思いと職員の思いがしっかりと重なっていることも重要だということも…ですね。

 

午後の特別発言では、今後の方向性を明確にされたと思います。

吉田さんは、「こども食堂とは」を確認しながら、これからに向けて必要な視点を述べられました。①社会的課題に対応した施策と活動展開 ②一人ひとりの子どもの育ちを基盤にした施策と活動展開  子ども自身の参加・参画が必要。

文化活動・体験活動を通して豊かな育ちをめざす。

村井さんは、支援の核を次のように述べられました。であった子ども一人ひとりに必要なこと、抱えている困難に気付く、ほっとかないで支援を始める。必ず仲間ができる、共にとりくむ。

子どもの貧困は子どもの困難、こどもが望む人生を歩むために、その困難を減らすことであり、子どもたちに不足しているあたりまえのことを実施する、それがファミリーサイズでおこなうこと。

こども食堂は、絆創膏であり、絆創膏は対処法でしかない、こどもが傷つかない社会の構築を!

という言葉には、共感し、その通りだと強く思っています。

 

「子どもの貧困対策に関する大綱」

目的・理念

○子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る。

○全ての子どもたちが夢と希望を持って成長していける社会の実現をめざし、こどもの貧困対策を総合的に推進する。

 

久しぶりに「こどもの権利・こどもの最善の利益」か係る研修で、日頃に感じていたことなどが整理できて本当に良かったです。

決算特別委員会で、「こどもにやさしいまちづくり」に関わって、思いを伝えることができました。市長は受けとめてくれたかどうかはわかりませんが…