アメリカ13 ~移動編~ | グッドラック

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自分の周りのあれこれ

沢木耕太郎の『深夜特急』全6巻を読んで、

その深夜特急の旅や、それ以前の話、帰ってきてからのこと
なんかをまとめたエッセイ集『旅する力 -深夜特急ノート-』も読み終えた。


これを読んでいくつか印象的な所があった。

その中で特に印象に残ってるのは


本来、未経験は負の要素だが、旅においては大きな財産になり得る。なぜなら、未経験ということは、新しいことに遭遇して興奮し、感動できるということであるからだ。

(中略)

極めて逆説的な言い方になるが、未経験者が新たな経験をしてそれに感動することができるためには、ある程度経験が必要なのだ。

経験と未経験とがどんおようにバランスされていればいいのか。それは「旅の適齢期」ということにかかわってくるのかもしれない。


『旅する力』より



ようするに、多くを知りすぎてても、あまり無知すぎても
どこでも本当の意味で感動することはできないんじゃないか?
ということなんだと思う。


そういう意味でも、自分自身がそろそろ旅の適齢期に入ってきたんじゃないか?と最近つくづく思う。


ちょっと脱線するけど、
そもそも初めての一人旅は4年前の夏休み。

3月に東日本大震災が発生して、
何か奮い立って一人で東北に旅行しに行った。

目的は、強いて言うなら『物見遊山』つまり、ただどうなってるのか知りたかった。

でも、その旅を終えたぐらいから特に『旅』ってものを意識するようになったんだと思う。


今でもよく覚えてる。素晴らしい経験だったと思う。








心の奥底から突き動かされるような感情に任せて行きたい所に行くっていうのも、
もちろん時と場合によるけど、とてもいいことだなと思うわけです。




そんなことを思ってアメリカを振り返ると、また違う見方ができるんじゃないか?とか思ったり…

わかんないけどw








とまぁ、


アメリカに関して、

今回の旅行では

サンフランシスコ→ラスベガス(→グランドキャニオン)→ロサンゼルス→サンフランシスコ

という行程だったわけで、

その中で、飛行機を使って、ツアーに参加して、バスに乗って、電車に乗って
と色々な乗り物に乗って、アメリカのいろんな顔を見るっていうのも目的だったわけです。






とりあえず、一番最初、サンフランシスコからラスベガスに向かうときには
普通に飛行機を使った。

といってもアメリカの国内線なわけで、何から何まで英語で、「手続きうまくできてるかなー…」とかがずっと不安だった。


飛んでみればなんてことはなく、アメリカの雄大なロッキー山脈、ラスベガスの近くの砂漠を眺めて2時間ほどで着いちゃったのよねw




サンフランシスコ国際空港から出発して





サンフランシスコ上空。町が広いねー。






しばらくしたらロッキーの上空に





また気づいたら砂漠になってた。



この飛行機で印象に残ってることは、
のんびりと音楽を聴いてて、シャッフル再生したら、
Jose GonzalezのStep Outがかかったことかな。

映画『LIFE!』を見て感動したってこともあったから
この曲を聴くことでより一層『旅』ってものを意識できたと思う。





そんなこんなでラスベガスへ



確かチケットが80ドルほどで、面倒だったから荷物も預けたので
トータルで1.2万円ぐらいになったのかな?

まぁそんなもんかな?って感じでした。

でもこの飛行機は窓側にしといてよかったよ。本当に。。






ラスベガスからのツアーでグランドキャニオンに行って、その間の道もまた実にアメリカ!って感じで良かったけど、

旅に出る前に計画を立ててて、これは乗りたいと思ったのが、
アメリカの長距離移動用バスgreyhound
いろんなものを調べれば調べるほど、これが魅力的で、

アメリカの「一般客」が乗る長距離移動バス!って感じだった。

今思うと、これが一番深夜特急っぽいのか。


ラスベガスのターミナルについて、時間になるのを待ってたけど、確かに、町で見かける比率よりも全然黒人の割合が多いし、

まさしく『ヒッピー』って感じの人がいたり、中国人の親子がこれでもか!ってほどの荷物を持ってたり、

まさに『庶民』の乗り物って感じだった。



驚くのはその値段もそうで、
上記のサンフランシスコ―ラスベガス間とほとんど直線距離では変わらない
ラスベガス―ロサンゼルス間を
たったの15ドルで予約できたと思う。


ちなみに、予約の時期によって値段も変動するみたいで、予約した時の1週間ぐらい前計画立ててる段階では4ドルとかだったと思うw

逆に直前では25ドルぐらいまでなってたけどw



そんな庶民が乗るようなバスで不安はないのか?って話だけど、
何かで見たのが、

「グレイハウンドは誰よりも運転手が強そう。ただ体格的に強そうなだけでなく、実際客をどこで降ろしても良い権限も持ってるほど、だからこの運転手に逆らおうなんて連中は滅多なことではいない!だからそれほど『危険になる』ということもないだろう」と


ついでに
この運転手の自己紹介の時に「短い間とは言え、同じ目的地を持った仲間なのだから、楽しい旅にしよう!」的なことを言ってて、すごいグッときたのを覚えている。




ラスベガスのターミナル





内部。





こんなバス。

出発したは良いけど、
ターミナルの出口が工事で塞がれてて、運転手がすごい困って、別の出口に切り替えそうとするんだけど、

ちょうど僕の乗っているバスの腹の辺りで、置いてあったドラム缶を巻き込んで、すさまじい音がしたw

運転手は一回心配して降りてったけど、何事もなかったかのように発進したw


雑な国やでーホンマw


ちなみに日本人なんて勿論自分以外誰もいなかったw






このグレイハウンド座席がとにかく快適でw


乗り物ではほとんど寝ることがない僕もウツラウツラと夢の世界に入っていったw




休憩はルート66の町バストー。
主にバスやトラックの休憩所で使われてるみたいだった。





12時過ぎに出発して、ロサンゼルスに着いたのは18時前だった。

バスで走ってる時に前方に陽が沈んでいくのが見えた。
この日も綺麗な夕日だった。
アメリカの夕焼けはいつも綺麗。





あと、グレイハウンドのバスターミナルはだいたい町のはずれにあるみたいで、
ラスベガスは全体として全然マシだったからよかったけど、
ロサンゼルスのターミナル周辺はとにかく不気味だった。




最後に電車について。


アメリカを横断したり縦断したりしてるAmtrakという列車があって、
今回はワシントン州シアトルからカリフォルニア州ロサンゼルスまで、
アメリカ西海岸に沿って縦に走ってるcoast starlightって線に乗った。


ただこの電車は目的地のサンフランシスコは通ってないので、
(というのもサンフランシスコは半島の先端にある)
半島の付け根にあるシリコンバレーの町サンノゼ(メキシコ読みでサンホセ)
までのチケットを買っておいた。

確か料金は44ドル

正直これが一番どうなるか不安で、
誰に聞いたら良いかもわからんし、システム自体もいまいち理解できてないし、で

わけわからんなりに色々聞いてなんとか乗車できた。





ロサンゼルスのユニオンステーションから出発



ホーム低いなーとか思ってたら列車が来た。



いやwでかすぎでしょww


チケットで座席とか決まってたりもするけど、
発車後一度車掌が確認に回ってきた後はみんな自由に動いてるし、展望車やダイニングカーやに行ったりしてた。





すぐに「如何にも!」って景色に変わった。









まだこの辺は町の郊外だなって感じだったけど、

次第に山の中に入っていくし、反対側には海が広がってるし、
「あぁアメリカだなー」って思うばかりだった。





これメチャメチャ気に入ってる写真。
そんな上手い写真とかでもないけど、所謂「その時、その場所を切り取ったような写真」って感じがするから。







途中の駅サンタバーバラ

あと、車内は禁煙だから、スモーカー達は数少ない停車駅で降りては煙草を吸ってた。





大地





ここら辺でトイレも兼ねて車内散策に繰り出した。

座席者を通り過ぎて展望車へ





そこから売店とかのあるダイニングカーへ







窓の外には太平洋が広がってた。






本当にある所を境に、ド田舎って感じになってた。








見渡す限りの大地にいるのは牛だけ。

こんな景色日本のどこを探しても見られないよね。




この写真もものすごい気に入ってる。
むしろなんでこんな写真撮れたんやろう?ってぐらいの会心の出来。





とある小さな駅に停まってた時、
窓の下でとある家族と思われる3人がいて、両親と娘だと思うんだけど、

娘一人が電車に乗るっぽいんだけど、両親が別れを惜しんでハグしてる
ってそんな様子を目の当たりにして、なんかわからないけど、胸がジンとした。




窓の外に広がる景色が映っていく度に面白がって写真撮ったり、
ただボーっと眺めたりしてたんだけど、


何を隠そう、この電車朝の10時過ぎ発、夜の8時過ぎ着って約10時間電車に揺られっぱなしなわけで、

次第に飽きてくるしw
明るいうちはまだ良いんだけど、夜になったらいよいよ景色さえも楽しみなくなって、
本当に長く感じた。


最終的にサンノゼに到着する直前におじさんと少しお喋りできたけど、
とにかく長かったww





というわけで若干不安だったAmtrakの旅も
何も問題なく、アメリカの広大な土地を見ることができた素晴らしいものになったのでした。






そんなわけで、
今回の旅で使った3種類の乗り物

すべてに色んな特徴があって、当たり前なんだけど、それが凄い楽しかった。



さて!

これで予定してたアメリカ日記ブログは一応終わりですね!



今後の予定ですけども、

この時に撮った動画が約30分ぶんぐらいあって、
これをそのままにしとくのは勿体ないなーと思ってるので、


動画編集して一本のムービ―にしてもっと言えばyoutubeにでもupできたら良いなと考えています。


いつになるかわかんないけど、とりあえず編集環境は整えたので、またチマチマ作業してみようと思います。



それではどうもありがとうございました!


またアメリカに行きたいです。