年に一度、渾身の演奏会を行っているというアマオケ、フィルハーモニア・エテルナの定期公演を聴き、深く感動しました。

演目と出演者はこのチラシの通りです。

何と言っても、マーラーの大作、交響曲第６番を聴かせて貰えるのが楽しみです。

それに、最近注目され始めている２０世紀前半に活躍したオーストリアの作曲家コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲を、地元ウィーン・フィルのへーデンボルクさんを独奏に迎えて聴けるのも魅力です。

初めて接したこのオーケストラ、長い準備期間の末に満を持して登壇したその合奏力はブロの楽団に勝るとも劣らない水準で、各パートの素晴らしい充実ぶりには舌を巻きました。

１曲目のコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲は、冒頭の楽節がマーラーの緩徐楽章を彷彿とさせ、今回のプログラムの妥当性を感じました。

へーデンボルクさんの独奏は、その美しい音色と緻密な歌い込みで、さすがと思わせます。

初めてちゃんと聴く曲ですが、後期ロマンのテイストをたっぷり感じさせ、とりわけ、夢見心地にさせてくれるような第二楽章が印象的でした。

アンコールに、定番のソリスト独奏曲ではなく、オーケストラと共に、同じコルンゴルトの珍しい佳品、バレエ=パントマイム「雪だるま」からセレナーデ。

本編にも増して素敵でした🎶💕

さて、マーラー６番です。

舞台いっぱいに展開したオーケストラは目を見張るばかりの大編成。

弦楽器が２０＋１９＋１６＋１３＋９‼️

コンサート・マスター席にはあのへーデンボルクさんが👍🏻。

管楽器はホルン８本とチューバ１本以外は５本ずつ‼️

そして、７名の奏者が操る十数種の打楽器にハープ２本とチェレスタ１台。

これだけの奏者を全て自前で揃えられるとはスゴい。

しかも、一糸乱れぬ卓越した合奏力💪。

何しろこの大作、1時間半近い長さで、強弱緩急の振幅が大きく、それを弛緩することなく弾き通すのは並大抵のことではなさそうです。

全４楽章、どこを取っても緊張感に満ちて心揺さぶられる熱い演奏でした。

やはり白眉は第４楽章。

マーラーがこれでもかと言わんばかりに熱盛りした旋律とリズムが十全の演奏で再現されました。

それにこの楽章ではマーラーこだわりの様々な打楽器を７人の奏者達が入れ代わり立ち代わり鳴らす様子は、見ても楽しいものでした。

今回が第２９回。来年の第３０回公演が今から楽しみです。

フィルハーモニア・エテルナ渾身のマーラー６番