続・姉の離婚 | 未知なる心へ

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統一教会入信から脱会までの日々と、脱会後の魂の彷徨。

姉が離婚して、母が一人で住む実家に戻ってくるということは、先日書いた。

 

 

このようなことは世間にありふれたことかもしれないが、けっこう厄介な問題も含んでいる。まず問題なのは、姉が実家を仮の住まいとして考えているのか、長期間にわたって腰を落ち着けるつもりでいるのか、皆目分からないということである。

 

 

離婚したばかりで、引っ越しもやっと目途がついたところだ。そんな人に「ところで、いつまで住むつもり?」なんて聞けない。

 

 

妻も姉の話を聞いた時には、内心「面倒なことになった」と思ったそうだ。妻としても、現在は別居しているが、いざ介護が必要な状況になれば、母との同居に踏み切るだけの、心の準備はあったのだ。だが、そこに突然、姉が出戻ってきたことで、イメージしていた段取りが崩れてしまったのである。

 

 

姉と甥の二人が引っ越してくるわけだが、甥は専門学校を卒業して就職したばかり。だが、いずれ結婚したりして、実家を出ていく可能性はある。しかし姉の方はどうか? 仮に甥が独立し、母が逝去したとする。その時になってアラ還パートタイマーの姉が、実家を出ていくとはどうしても考えにくいのだ。

 

 

つい先日、実家は母とわたしの共有名義にしたばかりである。だが、実際問題として、母が亡くなった場合に、姉に出て行けとは言いずらい。姉が自主的に出ていくのらなともかく、わたしたちの方から追い出すことなどできないだろう。ましてや姉と一緒に暮らすなんて、想像もできない話だ。

 

 

だから、ここはもう割り切って、母の面倒を最後まで見てもらうかわりに、実家は姉に明け渡すしかないと思っている。実際、わたしも妻も、そこまで実家に対する執着はない。しかし、わたしの長男が将来、ここに家を建てたいという希望があったようだから、その点は申し訳ないと思う。

 

 

まあ、先のことは分からない。姉が再婚する可能性だってないとは言えないし。もう、母が亡くなったら亡くなったで、その時考えるしかないね。

 

 

たまたま昨日、トレーニングセンターでY叔母と会ったのだが、母は姉が離婚することを、叔母には言わなかったようである。姉と甥と一緒に住むことになった、とだけ言って「離婚」という言葉は使わなかったようなのだ。

 

 

やはり、世間体を気にする母としては、なんとなく気まずくて言いづらかったのだろう。遅かれ早かれ分かることなのに、そんな一時しのぎをして何になるというのか。

 

 

本当に、母の人生は、世間体ばかりを気にして生きてきたようなものだ。つまり、自分の人生を生きてこなかったということ。だからいまだに本音を言わず、上っ面のきれいごとだけで生きている。

 

 

わたしはそんな母の化けの皮を引っ剥がしてやりたいのだ。「あんたの本音、本心はどこにある!?」と追及してやりたいのだ。実の親子なのに、上っ面だけの関係なんて惨めったらしくて、淋しくてたまらない。

 

 

そう、わたしたちには未だに、本当の親子関係を築けていないのだ。だから、突然パタッと逝かれては困るのである。