心身の健康ヘルスケア・パーソナルコーチのリアル・サイエンスドクタ—崎谷です。
ファイザーの枠●●は、現在まで2ヶ月以上の経過観察を行なったものはなく、その短期間のデータのみで緊急使用(authorized for emergency use)が認められています。
今回、初めて臨床試験6ヶ月後の枠●●の効果と安全性を調べたとされる論文が発表されました(Six Month Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA COVID-19 Vaccine. medRxiv preprint doi: https://doi.org/10.1101/2021.07.28.21261159)。
一般の米国民は、高血圧、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などのいわゆる新型567感染に罹患しやすい慢性病を最低でも1つ持っている割合は、50%(45.4%)近いことが米国疾病予防管理センター(CDC)からでも発表されています(Population-Based Estimates of Chronic Conditions Affecting Risk for Complications from Coronavirus Disease, United States. Emerg Infect Dis. 2020 Aug; 26(8): 1831–1833)(Population based estimates of comorbidities affecting risk for complications from COVID-19 in the US
medRxiv preprint doi: https://doi.org/10.1101/2020.03.30.20043919)。
しかし、このファイザーの臨床試験参加者の慢性病を持っている割合は、全体で20.7%(TableS2)と一般の人口の半分程度の割合になっています。
この臨床試験の参加者は、一般の米国の国民を代表していないことが分かりますが、これは拙著でも詳述したようにバイアス(healthy user bias)の一つです。この時点で、この臨床試験の妥当性に疑問符がつきます。
次に枠●●の効果を見ると、やはり相対リスク減少という効果の実態を代表しない指標で、90%以上の効果を謳っています。
それでは拙著でも述べたように、真の枠●●の効果を示す絶対リスク減少率を計算してみましょう。
重症の感染率から、
絶対リスク減少率=30/22435(0.134%)-1/22505(0.004%)=0.13%
枠●●の重症感染予防に対しては、たった0.13%の減少率しかありません。
今回の発表では、重症などのカテゴリで、血栓症、心筋炎、ギランバレー症候群などの神経障害など、あるいは年齢別の発症数など詳しい有害事象の発生が一切記載されていません(何の情報もない)。
一体、何人が入院したのか、あるいは一体何人がいわゆるロングコヴィット(567後遺症)になっているのかさえ、データが開示されていません。
これでは、十分なレポートになりません。
小学校で、このようなレポートを提出すると、必ず再校正を求められるでしょう。
公表されているデータや数字を計算しただけでも、ボロが出ています(実際の有害事象の数はもっと多い)。
他にも詳細にデータを検討すると、疑問点がさらに出てくるでしょう。
第二期の決算で3,500億円以上の巨大な収益をすでにあげているファイザーなら、もっと詳細にデータを解析する資金が潤沢にあるはずです。
実際は、本当のデータではなく粉飾まみれだと推測されますが、それでも辻褄が合わない数字をいかに収めるかに苦労したという非生産的な余韻だけが残る研究発表でした。
フェイクサイエンスは、公開されているデータを信じたとしてもボロが出てくるという、ワイドショー向け(専門家と大衆向け)のプロパガンダと定義できるのではないでしょうか(^_−)−☆。
さらに6ヶ月以降の長期データの結果を楽しみに待ちましょう(^_−)−☆。
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