大学生4年生の時、授業でムソルグスキー作曲『展覧会の絵』を演奏したとき、私はシンバルを担当しました。
そのため、その1年間は、すごーくシンバルの練習したのですが、シンバルは倍音が多く音も大きいので、自分には『ガチャーン』という衝撃音ばかり聞こえており、どうやったら良い音が出るのか、悩んでいました。
ある時、同級生たちが、
『ばばっちょ(←学生時代のあだ名)のシンバルの音はきれい』
と言ってくれ、驚いたことがあります。
その時、
『自分としては納得していない音色でも、遠く離れた場所やホールでは、ちょうど良く聞こえるもんなんだ』
と理解でき、それ以降、自信を持って演奏できるようになりました。
オーケストラの最高峰、ウィーンフィルを最前列で聞いた時も、似たことを思いました。
さすがに最前列では、色々な楽器の音色が溶け合ったオーケストラのサウンドではなく、ヴァイオリンがガリガリ弾いている音ばかり聞こえてきたのですが、『間近で聞いたら、こんなガリガリした音が、ちゃんとした席で聞いたら世界一の音色に変わるんだ』と思ったことがあります。
声もまた同じ。
自分は内耳で聞き、自分以外の《全員》は、外耳であなたの声を聞く。
自分が《ちょうど良い》と思える声は、実はあんまり良くないことが多い。
録音した自分の声を聞いて、
『げっ』
と思った経験がある人、その可能性が高いですよ。
もう一度言おう。
自分にはちょうど良く聞こえる声は、実はそんなに良くないことが多い。
だから、周りの良い評価を《素直》に受け入れ、指摘された改善点を《素直》に受け入れられる人ほど、声はどんどん良くなって行くものですよ。
にじいろ音楽室札幌
ばばとしひで
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