春を肌で感じたら
雑草は背丈程に伸びてました。
でも、菜の花はもう終わり
鉢植えのチューリップは満開
春は全てが生きてる
そんなロマンを感じていた夕方
「姉さん宅にお袋おらんかな」
電話の声は分家の弟
「来とらんよ。おらんかはい」
「兄貴に用事があって、来た時は出よたがよ」
「トイレにおうるがと違う?」
「ツッカケないけん、出とるみたいながよ」
「何!こんな時間に・・ボケたがやろか」
それから大騒動
主人と走って実家に
心臓はハタハタ
両手に一杯の野菜をもって
ヒョッコリ母が帰って来た
「暗ろなって何処行っとったがよ!」
「あの子に野菜持って帰らそう思て」
「この時間に採りに行かんてもええやろ!」
「まだ明るいもん」
「年寄りが六時も過ぎて、畑に行くもんやない」
「ハイハイ以後気を付けます」
心配で叱ったけれど
野菜を手渡す母を見て
これが、親と言うものか