「ご飯食べずに来いや」突然の家長からの電話です
「何事よ・・」
「広島に行っとる息子が、帰っとるけん来いや」
テーブルには食材があふれんばかり
「肉は比婆牛で、食べた事なかろうが」
「ほんと！見るからに霜降りでおいしそう」
「ネギは茨城産。生でかじってもうまいけん、食べてみ」
「生のネギ食べたの、始めてで～」
「この、しいたけは？」
「それは、我が家産」
「おにぎりは、新潟産やけんの」
「がいや～名産ばかりやないか」
「饅頭は庄原産」
「午前中に売り切れるぐらいの饅頭のがと」
「おいしい、おいしいチョット酒の匂いがする」
「これは、東予の燻製ニンニク。研修行った時、そこでもろたがよ」
「う～ん、なんか干し柿の食感かな～」
「一粒１００円はするぞ」
「そんな、商売せんといけんな」
「この、ハムスター大根も肉も何でも食べるで～」
「オ～イそんな物食べさすなや、ひまわりの種しかやらんのやけん」
「アッ痛い！」
「何、したが？」
「何でも食べる言うたけん、歯クソ出したらかじられた～」
「当たり前よ！そんなもん、食べるかい！」
「時々脱出する時もあるんで」
「探すの大変やろ、小さいけん」
「でも、必ず、私らの、寝ているベットに来るが」
「カーテンの上に登って来るけん、その時捕まえるがよ」
「お～い、話は尽きんど、もう、お開きにしょうで～」
「そうじゃの」
それからの時間の方がなが～い
飲んで
食べて飲んでしゃべって飲んで
目は半分つぶれてますで～