問70 標準レベル
蒙古襲来(元寇)後の政治や社会の様子について述べた文として誤っているものを、次の➊~➍のうちから一つ選べ。
➊ 反北条氏勢力が摂家将軍の藤原頼嗣とつながっていることを察知した鎌倉幕府は、将軍を京都に送還する措置をとり、後嵯峨天皇の皇子である宗尊親王を迎え入れて皇族将軍とした。
➋ 守護がしだいに国衙に対する支配力を強めて地方行政官として大きな役割を果たすようになるなかで、北条氏一門が全国の守護職の半数以上を独占する事態が生じた。
➌ 分割相続の継続による所領の細分化や貨幣経済の浸透による生活苦の進行といった事態に、元寇という防衛戦争にともなう長期の軍事負担が重なり、御家人たちの窮乏が顕著になっていった。
➍ 永仁の徳政令は、流動化しつつあった御家人所領の固定化や裁判の迅速化などの内容を持つ善政を実現するための法だったが、御家人所領の無償取り戻しの部分だけが広く社会に受容された。
*問70の解説解答は、「早慶大受験・正誤判定新研究138(問70を考える)」で確認してください。