ネイルサロンで施術しては【いけない】症例 ≪肉芽≫
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皆様、こんにちは
アーティスティック、且、メディカルな視点で15年。
2万人以上を施術してきた美爪師・マニキュアリストの桂子です
※英語でネイリストは「manicurist マニキュアリスト」。
マヌス(手)・キュア(手入れ)が語源で、爪の手入れをする事をマニキュア、爪の手入れをする人をマニキュアリストと言います。
※無断転載・無断改変禁止
アーティスティック、且、メディカルな視点で15年。
2万人以上を施術してきた美爪師・マニキュアリストの桂子です
※英語でネイリストは「manicurist マニキュアリスト」。
マヌス(手)・キュア(手入れ)が語源で、爪の手入れをする事をマニキュア、爪の手入れをする人をマニキュアリストと言います。
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先日、ハンドで通って下さっているお客様がなんとも痛そうな足でご来店になりました。
先日、ハンドで通って下さっているお客様がなんとも痛そうな足でご来店になりました。
数日前に親指に段ボールを落としてしまったそうで、かなり痛かったそうです。
陥入爪も痛みを常に伴うほど深刻な状態なので(以前より巻き爪のご相談(B/Sブレイス)は受けておりました)、その上から段ボールの落下による衝撃で巻いた爪が凶器となり肉芽が出来てしまっていました。
お爪も、一番衝撃が強く肉芽が出来てしまった横の部分は半分以上爪甲剥離を起こし、先端にかけても、根元の爪母(爪を作る器官)にまで剥離を起こしている様に見受けられます。
根元に一部深く剥離を起こしている部分もあるので、時間の経過と共に下に新生爪が生えてきて今ある爪甲は滑落する可能性は否めません。
化膿しそうな雰囲気を感じ、お客様自身の判断でお客様がお持ちの抗生物質入りの軟膏を塗られていたそうです。
ネイルサロンは理美容ですので「治療」はしてはいけません。
もし個人的に処方箋が必要な薬品(ステロイド軟膏や抗生物質の薬など)を持っていたとしても、渡したり塗ったりする事は薬事法違反になりますのでしてはいけません。
お客様から塗って欲しいと薬を渡されても、その症例で処方された薬でなければ断る事が懸命です。
絆創膏の貼り替えレベルで止めておきましょう。
薬事法もさる事ながら、こういった症例以外も、出血や化膿を伴う場合はお客様がいいと仰られても施術はお断りしなければなりません。
※よくある「ハンドの爪を折った際に出血が認められた」という場合は、サロンにいらした時点で既に出血は止まり傷口が塞がっていれば施術して大丈夫ですが、施術により傷口を開いてしまわないよう十分な配慮をして行いましょう。トラブルを未然に防ぐ為にも熟練者が行う、施術により悪化の恐れがある場合は出血していなくてもお断りをする勇気を持ちましょう。
出血は止まっていますが、化膿を起こしている可能性が非常に高い状態ですし、まず肉芽の切除はネイルケアの甘皮処理とは訳が違いますからネイルサロンでは間違っても行ってはいけません。
肉芽は、外科的な切除や炭酸ガスレーザーで焼灼などになりますので、ネイルサロンで行うケアとは次元の違うお話になります。
保存的な治療ではステロイド薬と抗生物質で縮小を図ることができます。
いずれにしても、このケースは間違っても私達が手を出してはなりません。
陥入爪も結構酷い状態で常に痛みを伴うそうなので、肉芽は陥入爪を治さないと再発する恐れもあり爪甲剥離も起こしているので、医師の判断で抜爪をされる場合もあるかと予想されます。
この痛々しい状態では「施術してはいけない」とか言われなくても、きっと怖くて触れないので施術をする技術者はいないと思いますが、事の重大さをお客様にお伝えし一刻も早く医師に診てもらうようお伝えしましょう。
特に今は夏場ですから、化膿してしまって爪甲下まで広がった場合は悲劇です。
ネイルサロンでは治療はできませんが、医師に診てもらう必要がある場合には、放置すればどうなってしまうかの可能性を伝え、お客様に病院へ行って頂きましょう。
お客様の中には危機感を与えないと「忙しくて時間がないから様子見しよう」「痛みも引いてきたし、いっか」と放置される場合も多々あります。
お客様を必要以上に怖がらす必要はありませんが、美容という観点であってもお客様のお爪を担当させて頂いている以上、お店の利益うんぬんではなくお客様には健やかな爪を20本きちんと保って頂きたいですよね。
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サロンでは対応できない症例でも「放置すればどうなるか」をお伝えする事ができる技術者には、お客様からの信頼も増すのではと思います。
あなたは、自分のお客様に真剣な技術者でしょうか?
困っているお客様の爪の症状に向き合って日々勉強していますか?
私は15年現場に立っていても、研究や勉強は尽きません。
検定に受かった、
サロンに就職できた、
入客させて貰えるようになった、
コンペで入賞した、
店長に昇格した、
独立してサロンを開いた______。
それだけがネイル人生ではありません。
本当の技術者は、自分がして良い範疇と手を出してはいけない範疇とを弁え、日々精進し、技術も知識も蓄えて引き出しを増やし、お客様の信頼を得ていく事です。
この記事が、真剣な技術者にとって少しでも役に立ちますように
love,
Paula Keico
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ネイルデザインは インスタグラム から
(IDは、noelrose.nail です)
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