「スタートライン
始まりをめぐる19の物語」


 

 

19人の作家による、

「始まり」がテーマのアンソロジー




この本を選んだのは他でもない


大好きな津村記久子と中島たい子の作品が載ってたから!

しかもどちらも読んだことない作品



うひょーーいよだれ

こりゃ読むよね!



アンソロジーってけっこう好きで

こうやって、好きな作家の未読作品に出会うこともあるし

アンソロジーで新たに読んでおもしろいと思う作家も見つかるから


しかしこの作品集、なんで19人の共著なんだろ?

19人って中途半端じゃない?


1人途中で企画降りた作家がいたんだったりして笑

ニヤニヤ冗談ですよ




「バンドTシャツと日差しと水分の日」

津村記久子



利代子と友人のカンナは、大学時代からフェスに行き始めて3年である

年に一度の音楽フェスに向かう1日の始まりを描いた話



お正月でも新年度でもなく、

こういう特別なイベントで一年の終わりと始まりが綴じられている感じはたまにある



大学時代からの3年といったら

いちばん大きく人生が移り変わる年代の一部である



毎年同じフェスに同じ友人と参加してても、

自分も変わるし友人も変わる

周囲の状況も、またそれを受け止める価値観も変わりつつある


そしてその変化を、毎年同じイベントにともに参加することでより実感するものではないだろうか



それはちょっと淋しいことでもあるけど

また来年も同じフェスに参加すると思えば、

まだまだこの先も参加することを思えば

なんだか心強いことのようにも思える




「おしるこ」

中島たい子



秋子は夫の四十九日の帰り、はじめて入った喫茶店でおしるこを注文する

亡くなった夫のことを想い巡らせる秋子だが…



まさにわかりやすく

夫の死を受け入れた妻のその後の人生の「始まり」を描いた作品



なんだけど


鮮やかすぎるオチがほんっとーーにおもしろくて

大好き!



連れ合いを思いがけず先に亡くし

残された方はどう気持ちの整理をしたらいいかわからない


なにを考えても後悔しかないし、

もっと良くしてやれたんじゃないかと思ってしまう



いつまでこんな気分に囚われなければいけないのか?


自分が死ぬまで続くのか?


と、思いきや



めちゃくちゃ意外なタイミングで切り替えが訪れます


ほんとに好き笑




あーあ、ほんとにこの2作品を読めただけでもお得すぎる一冊でしたニコニコ気づき