男女分断世界モロッコから日本のセクハラに思うこと | ラクダと旅する日常

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#me tooが世界中でブームメントになり、日本では芸能人の不倫をあばき懺悔させるのが定例会見になり、

その後はセクハラや未成年への不適切な行為等々が連日騒がれていますが、

こういうあからさまなセクハラ発言は、男尊女卑と思われているイスラム世界では逆にあり得ないと思い、

そのことについて書いてみようと思います。

 

 

 

モロッコの日常の暮らしの中では、男女は最初から分断されています。

特に既婚女性に対しては、外出時にニカブで顔を見せない女性でなくとも、

男性が一歩も二歩も引いて接してくるのを日々感じます。

仲が悪いわけでなく、夫に遠慮して私と直接口をきかない男性が沢山いて、

自分が外人妻でなく、ムスリムとして扱われているのを知ります。

 

普段の暮らしの中で例を上げると、夫が運転する車の後部座席に、私と別の男性が並んで座ることはありません。

以前夫がバイクに乗っていた時、新しい縫子にアトリエの場所を教える為に、

バイクの後ろに乗ってもらおうとしたのですが、仕事に行く為でも出来ないと断られました。

またアトリエでも普段縫子が縫製している時は、夫は挨拶程度に入るのみで、すぐに工房の外へ出ていきます。

自宅の修理で職人や技師が来ても、夫不在の場合は家に入れることはありません。

一人きりでなくても、家に女性しかいない場合、家族以外の男性を家に入れることはしないのが普通です。

いつか近所の家の内装を取材した際には、夫に子供たちを見てもらい私一人で行きましたが、

家の中に女性がいても、案内してくれた男性は近所の目を気にして家のドアを開けっぱなしにし、

終始ドアを閉めないまま取材をしました。

保守派家庭や地方によっては、結婚式も男女別々の部屋で行われますし、伝統的に家族以外の男女は別々に食事をします。

例を上げればきりがないのですが、ここでは男女間で実際に起こる事はもちろん、

疑いをもたれることも最初からしないという鉄則があります。

 

おそらく既婚女性でなくても、女性に対する敬意があれば、上記のように振る舞うはずです。

以前は男女をいちいち離さねばならず、なんてめんどくさいんだと思いましたが、

今ではこれが自然になってしまいました。

 

普段から男女間に壁があるから話す言葉にも慎重になる。

セクハラなんて最初から口にできる雰囲気はありません。

未成年への淫行については、モロッコでも女性が18歳未満だった場合は立派な犯罪となり、男性が実刑を受けます。

家出少女の話を公園で2人きりで聞いてあげていて、そこに警官が通りかかり、

そのまま留置所へ直行し、2ヶ月実刑を受けた可哀そうな男性を実際に知っています。苦笑

何かする意思がなくとも、何かしようと試みているという疑いを持たれただけで犯罪になり、実際に禁固刑を受けたのです。

怖いですね~。

そりゃあ下手に女と口をきくもんじゃないとなりますw

 

セクハラが横行している日本は、良くも悪くも男女間の緊張感のなさが表れているように見えました。

但し、上記はモロッコ人同士、ムスリム同士に生じる男女の壁。

外国人女性に対しては、ムスリムに出来ないことを積極的にしようとする人もいますので、お気をつけあれ。

 

 

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