のぶやのニューヨークダンス生活 -5ページ目

カンパニー1927のGolemについて

ニューヨークタイムズ紙が高評価を出した舞台がありまして、見に行きました。
「1927」というロンドンから来たカンパニーのニューヨーク公演です。
演目は『ゴーレム』、第一次大戦中にチェコで出版された小説が原作です。



今からお話の内容を書きますが、
小説が原作し、映画にもなっている作品なので、
ネタバレとか気にしないで良いでしょう。

ゴーレム(動く土人形)がある町に流通しだすお話。
このゴーレムは人間の言葉を吸収して、行動や言動をプログラムミングできるんです。
最初は人間よりも体が大きいゴーレムでしたが、
バージョンが新しくなる度に小型化して性能アップ。
最初的にはナノサイズになって、人間の頭の中に入って人間を操る様になってしまう。

これって、やりすぎ都市伝説とかでやってた人工知能、AIに対する警鐘に似てますね。
現代で危惧されている問題が、およそ100年前に小説の題材になっている事に、ちょっと恐怖心を抱いちゃいます。

肝心なショー自体はどうだったかというと、
「個人的には好き」というのが率直な意見です。
照明はライトを殆ど使わずに、プロジェクションのみで明かりを照らし、
登場人物を、異世界の住人の様なキャラクターに魅せる演出。
サイケデリックで幻想的でした。

しかも、プロジェクションと登場人物の動きが完璧にリンクしているんです。
プロジェクションを用いた演出というのは、色々見てきましたが、
このショーはその中でも群を抜いてクオリティが高かった。

今回はニューヨークタイムズの記事を読んで、
足を運んだのですが、日曜日の夜にも関わらず、ほぼ満員でした。
紙媒体が衰退している現代ですが、タイムズの効果は未だにデカイですね。
(まぁ、タイムズもウェブ記事をサイトでアップしてはいるのですが)

しかしながら、観客の反応は賛否両論の様でした。
スタンディングオーベーションをする人もいれば、
「あんま好きじゃない」という声も帰り際に聞こえてきました。

ただし、こう意見が分かれるというのは、決して悪い事ではありません。
このショーを評価するのは、「好き」か「嫌い」のどちらかしかないという所まで詰め切っているんです。
つまり、それだけこのショーはクオリティを追求していたんです。
ニューヨークタイムズが高評価を出した事も頷けます。

自分が今後作るショーに関しては、「好き」か「嫌い」かしか言わせない。
そこまでクオリティを詰めていきたいとなと改めて思いました。

ミュージカル『CATS』について

ずーっと見たかったミュージカル、『CATS』が、
この度ブロードウェイでリバイバルされまして、見に行っちゃいました。

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2000年に18年間続いた公演に終止符を打った時、僕はまだ日本に居て、
当時、目覚ましテレビでその悲しいニュースを見た事覚えています。

そんな思いもあってか、1幕が終わった時点で*涙目ルカさんになっちゃいました。
*『ジョジョの奇妙な冒険』第5部でブチャラティに処刑されたチンピラ。
過去に目の下にナイフ突き立てられて以来、涙目になった。

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ただ、その思い入れ以上にショーが素晴らしかったんです。
何が素晴らしいって、まずダンス。
ダンスのレベルがハンパねぇ。
ブロードウェイミュージカルなんだから当然と思うかもしれませんが、
他のミュージカルのダンスのレベルと比較しても群を抜いてます。
ダンスだけでも、既にショーが成立してるんです。

というのも、演者の個々のダンス技術が超一級品。
そんな彼らが、ソロでは各自の持ち味を存分に発揮しつつ、
それ以外では引き立て役に徹して、中心を立てる構成と振付。
その構成力を持った振付師が凄い。
誰かと思ったら、今年のトニー賞をペロペロ総なめしたミュージカルHamiltonの振付師、Andy Blankenbuehlerが、もともと凄いオリジナルの振付をリメイクしたようです。
そりゃ、すげーわ。

そして、歌。
歌自体も、もちろん素晴らしかったです。
初の生『メモリー』を聴けて嬉しかった。感動した!
ですが、もっと感動した事は、難しい振付を踊りながらも歌っていた事。
脚を高い位置でキープしたり、何回転もターンしたり、
こんなダイナミックに動きながら、良く上手に歌えますね。
手○キカラオケで点数出す方がよっぽど簡単だと思います。

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ヒットする作品に必要な要素は、個性と質 。
CATSの場合、個性は猫の世界を描いたという事、猫しか出てこないという事。
質に関しては、ダンス、歌はもちろんの事、舞台演出や舞台美術。
特にステージ台そのものにデザインが施されている事に感動した。
これ、上から見てても楽しめるやつです。

My first time to watch The #Musical #CATS Memory♪

A photo posted by nobuyany (@nobuyany) on




星、4.5…惜しい!
あと、0.5ポイント及ばなかったのは、猫っぽさが物足りなかった事。
自分の尻尾追いかけたり、後ろ脚で必要以上に顔掻いたり、
そんな仕草をうちの猫から学ぶと良いでしょう。

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ニューヨークメッツ観戦後

先日、ニューヨークメッツを観戦しに行きました。
ニューヨークにはもうそこそこ長いこと住んでますが、
メッツスタジアムに入ったのは初です。(通り過ぎたことは何回かあります)

MLBでは、ヤンキースとメッツの2つがニューヨークに存在しますが、
僕が住んでる地域的はメッツ寄りなんで、メッツを応援!
と思いつつ10年、やっと重い腰を上げていきました。
傘下でマイナーのサイクロンズは見に行ったんですけどね~。

野球は好きなんです。
でも、観るよりやる派。
てか、見たらやりたくなる。
野球やったら、怪我するかも。
怪我したら、ダンスできない。

という理由で野球は見に行かないようにしていたんですが、
そんな僕の重い腰を上げてくれたのがこれです。
試合後の打ち上げ花火です。




めっちゃ綺麗でした。
めっちゃテンション上がりました。
花火好きなんです。

メッツはシーズン中、決まった日に試合後に打ち上げ花火があるんです。
ちなみに傘下のサイクロンズスタジアムでは毎週金土に花火があります。
だから、行ったんです。

ちなみに、メッツはカブスと対戦して勝ちました。
ベテランのコリン投手が投げ、その後中継ぎが色々と変わり、最後はクローザーのジュリアン投手がスピードに乗ったシンカーで締めました。

メッツは今、ライト選手をはじめ、主力選手が怪我で抜けているため、
若手の生え抜きが頑張ってます。

そんな若手選手の活躍見てたら、三日連続で野球やってた頃の夢を見ました。
あの頃は辛かったけど、がむしゃらに青春してた。
でも、今思う。すげえ辛かった。
だから、戻りたいとは思わない。
夢見る時も、どっちかというと悪夢に近い(笑)