こんにちは! 廣田信子です。
前回の続きです。
マンション管理適正化シンポジウムの中で
元気をもらったのが、
大規模修繕工事を実施した4つの管理組合による
座談会でした。
大規模修繕工事時の課題は、
①工事費(修繕積立金)
②業者・コンサルタント選定
③管理組合員等の合意形成・広報周知
となっていました。
特に②については、現在、重要な課題です。
第1回目を実施したタワーマンションでは、
設計コンサル・施工業者とも公募とし、
施工業者選定時、談合・不正行為防止のため
設計コンサルタントを関与させず、
修繕委員会とマンション管理士事務所のみで
対応したと言います。
そして、施工業者の選定は、価格だけでなく、
ヒアリングやプレゼンを通じ、
現場代理人の能力・人柄等を見極めることが大事だと
実感したとのことです。
また他の大型マンションでも、
情報漏洩・不適切コンサル対策として、
理事会のみで選定を対応したとのこと。
また別のマンションでは、設計コンサルとの契約時、
リベート等の授受は行わないことを約束する誓約書を
取り交わしたといいます。
築51年のマンションは、
行政への相談で区から派遣された建築士の実績を確認し、
設計、監理を依頼し、
施工業者はすべて公募で決定したとのことです。
また③の合意形成・広報では、
当初、「修繕委員会」を立ち上げたが、
昔専門家だった方々のこだわりがあり議論が進まず、
2年目から、理事会の中に
修繕委員会のメンバーが加わって議論する形に体制を見直し、
検討が進んだといいます。
また、築51年のマンションは、
外国籍の組合員、居住者が多く、
外国籍居住者との直接のやり取りは翻訳アプリを駆使。
海外居住の組合員については、
国内代理人(必置)とのやりとりで進めたといいます。
それに、工事のお知らせは、
多言語(最大6か国語)で作成したとのことです。
また、タワーマンションでは、
子供向け説明会を開催し、
工事期間中の期間・注意点をやさしく説明した等の話がありました。
最後、管理組合へのメッセージとしては、
緩やかなコミュニティが形成されており合意形成につながった。
小規模マンションの人は、困ったら抱え込まないで
自治体にSOSを出すことが大事。
「マンションを次世代につなぐ」ということを大事に
活動してきた。
等が伝えられました。
大規模修繕工事を完成させた管理組合から、
人任せにせず、
区分所有者としての自覚と
自分たちのマンションの未来を考えることの大切さを
直に教えられ、元気が出ました。
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