全員が一致するまで話し合ったら… | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

話し合いで、最後全員が納得して一致した結論を出す…

そのための話し合いの過程ってどうなもんなんだろう。

 

そのヒントがあるかと思い、

「12人の優しい日本人」をDVDで見ました。

1991年度、文化優秀映画作品賞を受賞した作品です。

 

30年近く前の「三谷幸喜」脚本の映画で、

「十二人の怒れる男」がモチーフになった法廷劇です。

 

陪審員制度の元で

繰り広げられるであろう話し合いの場面が、

三谷幸喜ワールドのコメディタッチで展開します。

 

私は、以前に観たかどうか定かではないのですが、

先日、図書館のDVDコーナーで、ふと目について、

DVDが「私を連れて帰りなさい」と言っているようで、

借りてきたのでした。

 

年齢も性別も育った環境も職業も違う人たちが12人

陪審員として集められています。

 

12人が出す結論が一致するまでは部屋を出られず

話し合いが続きます。

 

ある殺人事件が有罪か無罪かを判断するのですが、

 

被告人は、

若くて美人で、働く気がないダメ夫と別れて

一人で働きながら子供を育てている女性。

 

被害者は、復縁を迫る別れた夫。

酔っぱらって元妻に路上で復縁をせまり、

妻が逃げようとして夫を突き飛ばしたら(被告人曰く)、

そこに車が来て、轢かれて亡くなったという事件です。

 

事件の概要はともかく、

 

最初に評決を取るか、まず一人一人の意見を聞くか

というところから揉めるのですが、

 

とりあえず、評決をとることになったら、

全員が「無罪」に手を挙げました。

 

最初から全員一致で「無罪」なら、

「有罪」か「無罪」か話し合う必要もないので、

もうこれで終わりと思いきや、

 

疑念を持っているけど、

この女性を「有罪」という役割は負いたくない。

 

誰かが「有罪」と言ってくれるだろうと思って

自分は「無罪」に手を挙げたという困った人が…。

 

急に、

これでいいんですか。

本当に彼女が「無罪」でいいんですか?

彼女が美人でかわいそうだから

「無罪」だと言っているんじゃないんですか?

 

ちゃんと話し合いましょうよ。

それなら、私は「有罪」に挙手します。

 

と言い出して、混乱が始まります。

 

一人一人自分の考えを言っていくのですが、

そんなに論理的に意見を言える人ばかりじゃないのです。

 

理由はないけど「無罪」だと思うという人。

判断するのはいやだという人。

 

こんな夫は自業自得で殺されても仕方なないから、

殺意があったかもしれないけど「無罪」だと言い出す人。

 

実は、この女性には、最初から殺意があって計画的に

殺したのではないか…と言い出す人。

 

「有罪」だけど、執行猶予がつくだろうから、

「無罪」でも同じことじゃないかと言い出す人。

 

で、みんな、人の意見に引っ張られて、

評決の度に考えがころころ変わります。

 

だんだん、みんなのイライラが募り、

自分と違う意見の人に対する攻撃が激しくなったり、

「有罪」組と「無罪」組で派閥ができたり、

 

「裏切った」「裏切らない」なんていうことにもなり、

本当に人間くさいドラマが展開します。

 

自分の人生に絡めて、

このダメ夫を許せないという感情を持つ人、

 

夫は悪くない、夫を見捨てた妻の方が悪いという

感情を持つ人まで出てきますが、

 

だんだん、それぞれの判断の背景にある

それぞれの人生が見えてきます。

 

証拠に基づいて、法律にのっとって、

「有罪」「無罪」を判断するのが陪審員の役割ですが、

 

感情や思い込みが邪魔して、

なかなか客観的な議論ができないのです。

 

そのドタバタぶりが面白いのですが、

これは、

管理組合の話し合いの場でもあることです。

 

本当は、賛成じゃないのに、

自分が少数派になりたくなくて賛成に手を挙げ、

でも、誰か自分以外の人に

反対してもらいたいと思っている人。

 

人の意見に引っ張られてころころ意見が変わる人。

提案者の「好き」「嫌い」で判断する人。

自分の狭い価値判断に頑固で、人の意見を聞けない人。

 

それぞれ、普段出せないような、

自分のこだわりの背景まで、みんなに吐き出して、

 

結果、最後は全員が何とか納得して

「無罪」という評定を下すことができました。

 

その間、いろいろなことがありましたが、

最後、みんなはすがすがしい表情でした。

 

本音で話し合って、感情を出し合って、

最後、みんなで一つの結論を出す。

 

最初の全員一致の評決のままの「無罪」評定と、

結論は同じですが、

それぞれの納得感が違っていると思います。

 

優秀なファシリテーターがつけば、

こういう全員合意の形成方法もあるかも…と

ちょっと思わされました。

 

三谷幸喜さんの人間観察力、さすがです。

 

 

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