国交省の一斉立入調査で43.2%の管理会社に是正指導? | 廣田信子のブログ

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こんにちは! 廣田信子です。

 

7月31日に、国土交通省から、

マンション管理業者への全国一斉立入検査結果(平成30年度)

が発表されました、

 

この立入検査は、平成17年度以降、

全国一斉で行われてきたもので、

 

マンション管理業者が、

適正化等に係る法令を遵守しているかどうかを

立入検査で調べるものです。

 

検査の内容は、

 

1.   管理業務主任者の設置 (第56条関係)

2.   重要事項の説明等 (第72条関係)

3.   契約の成立時の書面の交付 (第73条関係)

4.   財産の分別管理 (第76条関係)

5.   管理事務の報告 (第77条関係)

 

の5つです。

 

昨年度の立入検査は、

全マンション管理業者のうち146社に対して行われ、

うち63社(43.2%)に対して是正指導を行ったといいます。

 

43.2%の管理会社で、

法令違反があったと言うことですから、

ちょっとびっくりする数字です。

 

昨年は、37.9%ですから、

5.3%も増加しているということです。

 

項目ごとの指導社数(違反があった社数)を見ると、

 

1. 管理業務主任者の設置     8社(5.5%)

2. 重要事項の説明等      48社(32.9%)

3. 契約の成立時の書面の交付  38社(26.0%)

4. 財産の分別管理           22社(15.1%)

5. 管理事務の報告      32社(22.0%)

 

管理委託契約を締結、更新するときには、

事前に区分所有者に対して重要事項説明を行い、

 

契約が成立したら、

管理組合に契約書(契約成立時の書面)を渡す

 

という、

適正化法の根幹ともいえる部分が

こんなに守られていないということです。

 

「重要事項の説明等」に関して指導を受けた割合は

昨年の23.4%から32.9%に大幅に増加。

 

「契約成立時の書面の交付」に関して指導を受けた割合は、

昨年の18.6%から26.0%に大幅増加です。

 

ともに、1割近く増えているのです。

 

この数字は、最近、私が、

管理会社が、適正化法上、

当然すべきことをしていないことに対する

苦情や相談が増えていると感じることと合致します。

 

重要事項説明書を受け取っていないという組合員の声や、

管理委託契約書が管理組合側にないという理事の声です。

 

ほんとうだろうか…

こんなに明らかな適正化法違反を

管理会社が放置しているのだろか…と、

半信半疑でしたが、

 

管理会社の内部統制機能が急激に衰えていることが、

この数字から読み取れます。

 

現場にかかわる人が足りずに、

やるべきことがやれない状態が放置されている…

 

新たに人を採用できても

教育をしている余裕がないまま現場に出していて

それを監督する人材もいない…

 

そんな状況が浮かびます。

 

 

また、

「財産の分別管理」に関する指導が

22社(15.1%)であったというのも、

かなりの驚きです。

 

適正化法、法令では、

管理費・修繕積立金を収納する管理会社に対して、

管理組合財産を勝手に流用するようなことがないように、

財産の分別管理を厳しく規定しています。

 

その違反が、22社あったということです。

 

ただし、うち20社は、

平成21年5月の省令改正による制度改正による違反ということで、

改正前のものは満たしていたといいます。

 

しかし、もう、改正から10年もたっているのですから、

改正に対応が遅れているという言い訳も

通用しないと思いますが…。

 

改めて、どこが、改正に対応できていないで

違反状態だったのか…を考えてみました。

 

 

このとき、システムが変わったのは、

 

改正前は、

管理費・修繕積立金が収納口座(管理会社がお金を移動できる)

に一旦入った後

1か月以内に、修繕積立金を、

保管口座(管理会社がお金を移動できない)に

移し替えなければならない

(管理費の残金は収納口座に残る)

 

でしたが、

 

改正後は、

上記のケースで、

1か月以内に、修繕積立金だけでなく、

管理費の残金(支払いを終わったあと残った管理費)も

保管口座に移さなければならないとされたことです。

 

 

ここが、きちんとされていないで、

管理費の残金(管理費会計の繰越金)が、

管理会社が動かせる収納口座にあったという

違反がかなりあったのではと思われます。

 

 

これも、

管理会社の社員の使い込み等につながりやすい穴です。

 

 

この管理会社のゆるみを何とかしないと…

マンション管理業界全体への信用低下につながってしまいます。

 

そして、この状況だと、

管理会社に任せておけば安心…という

管理組合側の無関心というゆるみも

より放置できない状況だと思わざるを得ません。

 

今後、

管理会社に期待される役割は大きくなるのに、

 

法令違反していないかというところから、

信頼関係が持てないのは、お互いの不幸だと、

ちょっと気持ちが重くなりました。

 

 

 

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