【イギリス:1日目:ロンドン】
 まず、パディントン駅の構内で、オイスター・カード(日本でいうsuica)を購入しました。デポジット5£に20£分のチャージを上乗せして、二人分の2枚を50£でゲットです。(ロンドンを離れる時、換金したら12£ほど戻ってきましたから、3日間の地下鉄利用代金は2人延べ14回利用で38£だったことになります。1回約2.7£≒400円ですね。日本の2倍です。)
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地下鉄のパディントン駅からベーカールー・ラインでピカデリー・サーカス駅に向かいます。セントラル・ラインベーカールー・ラインは、モグラの穴を走る電車のように丸くて小さい電車が走っています。初めてロンドンに来た時は、この電車の小ささにビックリしたものでした。
東京でいえば銀座に相当するであろうピカデリー・サーカスには、『エロス(キューピット)の像』があります。交通量の多い賑やかな交差点の中にある『エロスの像』の周りには、多くの若者のカップル観光客たちが居ました。
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 次にトラファルガー広場に行こうと思って道を進んだのですが、ネルソン提督ではなく、『ヨーク公がポールの先端に突っ立っている記念碑』のところに出てしまいました。ヨーク公って、イギリス王ジョージ3世の次男で、イギリス陸軍の指令長官をしていたオッチャンだそうです。
 さらにそのまま南下すると、公園がありました。この公園の東側、黒い鉄柵門の向こう側は、『ホース・ガーズ』という名の施設です。観兵式などイギリス王室の主要儀式が行われる場所だそうです。
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 細長い大きな池と広い芝生に囲まれた『セント・ジェームズ・パーク』には、栗鼠や水鳥たちがたくさんいました。お母さんは観光地の建物や風景より、動物がいるとそっちばかり見ています。
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 さらに南下すると、ロンドンのシンボルである『ビック・ベン』が見えてきました。ロンドンのシンボルだけあって、観光のオフシーズンであるにもかかわらず、この付近は大層な人混みでした。
 『ビック・ベン』は国会議事堂の北の端に建っている時計塔です。議会開催中なら、国会議事堂に英国国旗が掲揚されているのですが、この時は掲揚されていませんでした。ビック・ベンの観光写真は、たいていテムズ川の方向から撮られていますが、それで綺麗に撮れるのは午前中だけです。午後1時半になると、反対側のこちら側からの方が順光なので綺麗に撮れます
 写真右ハジの建物は『ウエストミンスター宮殿』です。
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 ビッグ・ベンの袂にある『ウエストミンスター・ブリッジ』を渡りました。スコットランドの正装でバグパイプを吹いているおにいちゃんがいましたが、楽器の調子が悪いらしく、吹きかけては止め吹きかけては止めばかりでした。
午後2時を過ぎていましたから、橋を渡った先にあったテムズ川沿いの軽食店でお昼ご飯を食べることにしました。サンドイッチとカフェラテ2つずつで20£(約3000円)でしたから、いくら観光地価格とはいえ、ロンドンの物価は破壊的といえる水準のようです。
ここには『ロンドン・アイ』という大きな観覧車があります。2000年4月にロンドンに来た時、この観覧車は竣工したばかりということでしたが、まもなく故障してしまったそうで動いていませんでした。今回のこの時も、動いていなかったのですが、オフシーズンを狙っての、周辺施設の再整備が目的だったようです。ロンドン・アイの袂のピア(船乗り場)も改修工事中で営業していませんでした。
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 『テムズ川』の南岸を東に向かって歩いてみました。この時、感じたのは、パリのセーヌ川に比べて川幅はテムズ川の方が2倍から3倍ほど広いこと。そして、テムズ川の護岸の欄干の方が低いので、車椅子のお母さんでも良く見える所がたくさんあってよかったことです。
 ついでに、パリとロンドンの街並みを比べると、パリの方が街並みとしての統一感があって綺麗に思えました。そう思えたのは、パリとロンドンの建物の新旧の比率が逆だったからでしょう。ロンドンの方が新しい建物の比率が多いようです。
テムズ川沿いには、“ナマズのような魚が巻き付いた鋳鉄製の街灯”が等間隔に並んでいました。
 
また、“古書を売る出店”があり、少なからぬお客が立ち止まっていました。
 
2002年に正式開通した歩行者専用の『ミレニアム・ブリッジ』の袂では、“ギターを打楽器のように用いて演奏をしているお兄ちゃん”がいました。変わった演奏だったので思わず足を止めて、お母さんも聞き入っていました。拍手をしながらギターケースに数枚の小銭を入れてきました。
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 セント・ポール寺院に行くために、『ミレニアム・ブリッジ』を渡ります。この橋の上で、ひとカップの揚げピーナッツを2£で買ってみました。味については、特に書くべきことはありません。想像できる範囲の味でした。
セント・ポール寺院と自分を自撮りしている紫色のサングラスをしたオニイちゃんは、ホテルに襟巻を置いてきてしまったので、黄色い手袋を襟に詰めて寒さを凌いでいました。
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 『ミレニアム・ブリッジ』の真ん中で、横たわっているお兄ちゃんがいました。何をしているのかと思ったら橋の路面に小さな絵を描いていたのです。縦横3cmほどの小さな絵がいくつも描かれていました。「へぇ~」と思いつつ、「エクセレント・ペインター」と言いながらデジカメでそれらを摂りだしたら、周辺の観光客さんたちも撮り始めました。ペインターのお兄ちゃんはそれが嬉しかったようです。この時、晴れてはいましたが、川の上はたいそう冷たい風が吹いていました。手がかじかんじゃうのに、これでよくこんな絵が描けるなぁ、と感心しつつ眺めていました。
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 ミレニアム・ブリッジを渡り切った正面、突き当りにある『セント・ポール寺院』に入ってみました。今は亡きダイアナさんが結婚式の時に使った英国国教会のキリスト教寺院です。入館料は16£(およそ2300円)。車椅子のお母さんは無料で中に入れてくれました。日本語の音声ガイドも提供してくれたので、館内の全てをガイド付きで見てみました。残念ながら寺院内は撮影禁止なので写真は有りませんが、ドームの天井だけ、こっそり撮ってしまいました。ゴメンチャ。健脚であるならドームのてっぺんまで階段で昇ることができます。
 全て見終わったので、帰ろうとした時、係員のおねえさんが「宵の聖歌ミサがあるけれど、参加しますか?」と聞いてくれたので、ためらうことなく「Yes」と答え、ドーム下の椅子に座って待っていました。
 ウイーン少年合唱団のような、少年たちの綺麗な歌声を30分間ほど楽しむことが出来ました。ミサとしての聖歌が歌われていたこの間、世界の平和のために祈りを捧げていたのは言うまでもありません。
 この聖歌ミサは、毎日行われているのでしょう。閉館時間に寺院内を見終わるように観光予定を組めば、誰でも、この聖歌ミサを体験できるはずです。
寺院を出てきた時は、もうすっかり日が暮れていました。地下鉄のセント・ポール駅からセントラル・ラインに乗り、オックスフォード・サーカスでベーカールー・ラインに乗り換えてパディントン駅に戻りました。
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 地下鉄駅からエレベーターで地上階に出るついでに2階にまで行って見ると、そこにパブや軽食店がありました。
 パブはオッサンばかりですし、そもそも二人ともお酒なんて飲めません。
 そこで軽食店で、バケツみたいなラーサイスの紙カップに入ったソースたっぷりなパスタを1つ7£(1000円)で注文しました。二人でひとバケツ。これだけで夕食です。味はというと、芥子マヨネーズに似ていましたがそれとは違う変わった味でした。お母さんは辛いのが苦手ですが、残ってしまいそうなので無理して頑張って食べていました。飛行機内で配られた丸いパンとペットボトルの水が鞄の中に入っていたので、それがちょうど役立ちました。
帰り道にあるコンビニで牛乳とジュースを買ってホテルに戻りました。これでロンドン1日目の観光は終了です。