なんちゃって。
そんな気分になってるってだけです。
年末で退職した女子社員がいました。入社4年の22歳。熊本出身の4年たっても方言が抜けない、いわゆる方言女子ってやつです。しかも社長の縁故で入社しているので、車内でも特異な眼で見られがちです。
女子社員の序列や派閥はどこの会社にも存在するのでしょうが、僕の会社も多分にもれず、そういったものが存在しているようです。いつもはこういう事には立ち入らないようにしていましたが、業務に支障をきたすレベルになりつつあったので、「お局」を呼んで改善を促しました。「お局」は僕の同期で歳も近いので互いに忌憚ない意見を言い合う仲です。しかし彼女もクマモンが扱いずらいようでした。一昨年の夏ごろの話です。
その歳の年末くらいに休憩中のクマモンに声かけをしてみました。仕事はどうか、職場環境に問題はないか、一般的な声かけの質問ですが、なかなか懐疑的になっているため、差し障りのない回答しか返ってきませんでした。
僕自身の所見。
事務能力は優秀です。
接客、電話対応は要勉強。
男性社員と女子社員で対応に差があります。
要約すると「若干問題児」。
去年の春ごろ、ひとり残業するクマモンに「ゴハン食べ行く?」と声をかけたら「行きます‼︎」と思いがけない返事。
隣のうどん屋で食事をしながら、少しは本音が聞けるかな?とトライしてみました。
彼女はアニメオタクだった。
彼女はゲームオタクだった。
映画はたまに観るようだ。
本はたまに読むようだ。
テイラースイフトがマイブームのようだ。
以上のことがわかったので、これ以上深入りするのをやめました。
テイラースイフトは自分のiPhoneに1枚だけ「Red」が入っていたので、その時だけ一瞬会話が盛り上がりました。
その後。毎月月初めは日報の集計などでいつも残業になる為。月一回のゴハン会が、始まりました。
計4回。回を重ねるごとにクマモンはよく話すようになりました。
仕事のこと。人間関係のこと。社長(伯父)の事。
好きな人を追いかけてこっちに来たこと。
その人と別れてしまったこと。
精神的支柱がなくなってしまっているのだな、と思う。
4回目は週末だったので、うどん屋のあとに居酒屋に移動してさらに話を聞きました。
最後に少し泣いていました。
それから少しして退職を考えていると相談がありました。
彼女のことを考えれば、他に合う水があるようにも思える。
何か希望の職種があるのか聞いてみたらCATIAを勉強してみたいと言う。それと熊本に帰りたいと。
会社としては少し痛いが、若い社員の退職が決まりました。
忘年会兼送別会の時に僕のところへやって来て、お礼と共に1枚の無地のCDをくれました。表面にピンク色のマジックで「back number」「スーパースター」と書かれていました。どちらがタイトルでどちらが歌手名かもわかりませんでした。
「今のマイブームです。」だそうです。「1曲目と3曲目が大好きなんです。」と言ってました。
クマモンが熊本に帰ったのは12月30日。
もらったCDの4曲目に「思い出せなくなるその日まで」という唄があります。
この唄がどうもとまりません。
時間を共有した人が遠くに行ってしまったり、居なくなってしまうのは、やはりとても寂しくて悲しいことなんだと思います。
それとも僕はクマモンに恋をしていたのだろうか。。。。