地震カミナリ火事オヤジと言ったものだ。
最近、地震やカミナリは多い気がするが、頑固一徹のオヤジは影を潜めたようだ。
だが、阿川佐和子さんの父、阿川弘之さんは、佐和子さん曰く「暴君」。その逸話は数知れず。「強父論」を面白く読んだ。
作家、阿川弘之さんの経歴。
1920(大正9)年広島県生まれ。
東京帝国大学卒業後、海軍予備学生として海軍に入隊。
中国大陸で敗戦を迎え、1946(昭和21)年に復員。
志賀直哉に師事し、「年年歳歳」で作家デビュー。
すぐれた戦争文学を数多く発表する。「山本五十六」「米内光政」「井上成美」の海軍提督三部作、「志賀直哉」など、評伝文学においても大きな業績を残した。
また食通、鉄道好きでも知られ、「きかんしゃやえもん」は児童文学のロングセラーとして読み継がれている。
2015(平成27)年没。
『強父論』から、そのワンマンぶりを披露しよう。
●男尊女卑。妻や子に絶対服従を求める。
※洋服禁止令 誕生日会禁止令 電話禁止令 外出禁止令…
次から次に「禁止令」を公布した。
●「オンナはバカだ」が持論。クイズ番組に女性回答者が出ていると、「どうせオンナが当たるわけない」。正解すると「オンナのくせに珍しい」
●とにかくわがまま。自分中心。家族からは「注目オジサン」と呼ばれていた。自分にスポットライトが当たらないと機嫌が悪くなる。
●理屈より感情が先に立つ。常にイライラしている。沸点に達すると爆発する。
●いつ叱られるか。いつ豹変するか…。
得も言われぬ緊張感があった。
●情にもろく、褒められたい体質。
●極度の面倒くさがり屋。
●異常なせっかち
●あらゆることを苦にするタチ。悲観的であった。
●食べることが人並み以上に好き。朝食食べながら「今晩は何を食べさせてくれるんだ」と聞いていた。
●亡くなる前日の2015年8月2日。ローストビーフを作っていったら3切れ食べた。トウモロコシの天ぷらは口に入れモグモグしてから吐き出し「まずい」と。これが佐和子さんが聞いた父の最期の言葉。
●「勉強しろ!」とは一度も言われなかった。 「まともな人間になりたかったら読書しろ」と言われたが、佐和子さんは読書嫌い。
●文章をよく添削された。「だった」が多いと「機関銃みたいだ」。「に」が続くと「ニイニイゼミみたいだ」。
父に似ていると言われたくないが…
せっかち。腹立てると制御が効かない。お腹が空くと不機嫌になる。自分の失敗を人のせいにする。図に乗りやすい。
ほとんど父そっくりなのだ。
