土居裕子さんもムラカミも、いささかオーバーワークでくたびれ気味だった。だが、しかし、生放送の適度な緊張感の中、マイクに向かううちに、リスナーからのお便りを読むうちに、元気になっていく。
裕子さんは、喉の調子がいま一つなどと全く感じさせないアカペラを聞かせてくれた。風景が時代が見える「五木の子守唄」だった。
おたよりテーマは、読書週間にちなんで「ワタシの愛読書」。
「モモ」「アウト・オン・ア・リム」(シャーリーマックレーン)、「星の王子さま」「きつねの窓)「安房直子)星座占いの本、新美南吉の本、南嶺老師の本、坂村真民さんの本、斎藤ひとりさんの本…。リスナーは幅広いジャンルを読んでいる。
「ラブ・レターズ」(A・R・ガーニー作、青井陽治訳)は、1990年8月19日にPARCO劇場で幕を開けて以来、のべ528組のカップルで上演し続けてきた朗読劇の金字塔だ。
舞台にはテーブルと二脚の椅子だけ。並んで座った二人が、手にした台本を読み上げる。大掛かりな仕掛けも、目をひく照明や音響もない、このシンプルな舞台が、見るものをとらえてはなさない。俳優によって、観客によって、同じ作品とは思えないほど全く新しく生まれ変わる作品だ。
幼馴染のアンディーとメリッサ。
自由奔放で感覚人間のメリッサ。真面目でいつも何かを書いているアンディー。思春期を迎えて彼らは一番近い異性としてお互い十分相手を意識しはじめる。しかし、ついに決定的に結ばれるチャンスを迎えた夜、二人は友達以上にはなれない自分たちを発見する。大学を出た二人はそれぞれ結婚し、まったく別の道を歩き始める。海軍を経て法曹界に入り上院議員まで登りつめるアンディー。アートの道に進んだものの行き詰まって精神的破綻をきたすメリッサ。久しぶりに再会した二人は別々に過ごした日々を取り戻すかのようだった。しかし・・・。
50年にわたる手紙のやりとりで綴られていく、二人の物語。
︎ボクは、この舞台を何回か見に行き、いつか自分でもやれたらいいなと夢想していた。
そうしたら、裕子さんの発案で、好きな台詞のコーナーで、アンディーをボク、メリッサを裕子さんで、共演させてもらった。
こんな嬉しいことはない。
もちろん疲れは吹き飛び、番組終了後、富山に向かったのだ。
オススメカマクラは、苔玉・ミニ盆栽の
「緑屋凛」(由比ガ浜1-9-4)
ご主人の似鳥淳(にたどり じゅん)さん(67歳)が
スタジオ近くの長谷にお住まいで、店に出る道すがら立ち寄ってくださった。コーナー初のゲスト。
青森県出身で、都内の大学卒業後、サラリーマンをしていたが、
脱サラして店を始めて15年。
「凛とした」という言葉が好きで店名にした。
持参した作品の説明しながら、滋味あふれる語り口は、
自分の子どもを愛おしむよう。
平日12時~17時 土日11時~17時 水曜定休
この放送は、9日10時からアンコールする。





