「なんで、あの人が先に出世するんだろう」
「おまえはいいな。やりたい仕事が出来て」
組織にいた頃は、妬んだり妬まれたり、嫉妬の世界にいた。
声楽家の清川衣里子さんは、20年ほど前、結婚式の招待状を出した親友から「何もかも恵まれたあなたの結婚式なんて出たくない」と欠席通知を受け取った。嫉妬をまともに受けた。
以来、折に触れ「嫉妬」の研究を続け、このたびその成果を一冊の本にまとめた。「ジェラスフリー」とは嫉妬から自由になるという意味だ。
清川さんは、嫉妬をネガティブな感情と捉えていない。むしろ飛躍するためのエネルギーと捉えている。
妬むということは、それだけ自分が真剣に取り組み、人には譲れないものがあるということだ。妬みは、自分を成長させてくれるものとさえ言える。
妬む感情を、ごく自然なものとして、ありのまま受け入れる。人と自分を比べ始めたら、自分が変われるチャンスと思えばいい。
そうすることで自己分析が出来る。比べる相手は、自分の「壁打ちの相手」でもある。そうして「自分軸」を見つけたらいい。
ボクもフリーランスになってからは、人と自分を比べることもなくなったし、「ワクワクすることがある」から、妬むヒマがない。
妬んでしまった自分を赦し、妬んでしまったあの人に感謝出来るか?許しと感謝の気持ちが芽生えたら、妬みの感情は、完全の解消される。
自分を愛することが出来たら、他人も愛することが出来る。
愛の循環は、嫉妬とは無縁だ。
きょう、大垣書店で開かれたトークイベンントに参加してきた。