論語の最終章句。
子曰ク、命ヲ知ラザレバ、以テ君子爲ルコト無キナリ、礼ヲ知ラザレバ、以テ立ツコト無キナリ、言ヲ知ラザレバ、以テ人ヲ知ルコト無キナリ。
天の定めを知らないようでは、君子ではないだろう。礼を知らないようでは、人間として自立できないだろう。言葉というものを知らなければ、人間を真に理解することはできないだろう。
孔子が最後にたどり着いたのは、「ことば」だった。
ことばを理解することが、人間の究極の目標なのだった。
そのことばとは、表に出るものだけでなく、心の中のことばも、
天のことばも感じ取らねばならない。
このところ四文字熟語も学んでいる。
「明鏡止水」曇りなく澄み切った心境を表す。
「上善如水」水の如く生きる境地を表す。
ともに日本酒の名前になっている。
明鏡止水は、長野県佐久市の大澤酒造、
上善如水は、新潟県南魚沼郡の白瀧酒造で作られている。
酒豪の安岡塾長は、そのことを嬉しそうに語った。