インタビューというのは、不思議なもので、質問しながら、自分自身の考えに気づくことがある。
相手の答えに納得共感しながら、自分のことを顧みるいい機会だ。
このたびの縁たびゅうのゲストは、ファド歌手の奥野恵津子さん。それこそ、奥野さんとのご縁は、偶然だった。
3月の末、春日町の公民館で、能登半島地震チャリティーイベントが行われていたので、ほんの少しだけ伺った。
そのとき、たまたまステージで、歌っていたのが奥野さんだったのだ。聞いたことのない音楽に、一瞬にして、引き込まれた。
その数日後には、丹波のFM805に出演をお願いし、そして、縁たびゅうにも出ていただくことになった。
奥野さんは、大阪生まれの68才。
いまは、丹波と大阪の二拠点生活。
京都外国語大学の軽音楽部でラテンと出会った。
卒業後、積水ハウスに入社したが、一年半後、結婚のため退社 し、その後44才まで主婦として家庭に入っていた。
44才の時、突然、地域のパソコン講座の講師になる。
ほぼ同じ時期にファドと出会い歌い始めた。
ファドを勧めたのは、大学時代の後輩だ。
イタリアにカンツォーネ、フランスにシャンソン、アルゼンチンにタンゴ、ブラジルにサンバがあるように、ポルトガルにはファドがある。ファドとは運命とか宿命を意味する。
首都リスボンの下町で、民衆たちの中で歌い継がれてきた。
哀愁を帯びたもの哀しい叙情的な歌だ。
運命を受け入れ、運命に抵抗せず生きていく…人生の諦観を感じさせる。それを声高ではなく、呟くように歌われると、かえって切々と胸に迫るものがある。ボクが最初に魂をわしづかみにされたのも、そのゆえんであろう。
ことほどさように、話しことばも、淡々と呟くようにした方が伝わるような気がする。その方が耳をそばだててもらえるような気がする。
声を張り上げたり、語気を強めたりせず、まるで独り言のように話した方が、人の心にすーっと入っていくような気がする。
先日の上野千鶴子さんしかりだ。彼女は、ささやくような声で言いたいことを遠慮せずに言い続ける。「一刺し」より、ボディブローのようにじわじわ効いてくるような気がする。
奥野さんの歌声を聴きながら、そんなことを呟くと、奥野さんも賛意を示してくれた。
奥野恵津子さんの3つの縁を聴く、シャナナTV『縁たびゅう』。
配信は、11月4日(月)からの週と18日(月)の週に予定。
11:30~と20:30~の毎日2回配信。
ほどなく、YouTubeで、いつでもどこでも見られる。
24時間常時放送のインターネットテレビ局 - シャナナTV (shanana.tv)
シャナナTV熊田局長の舌を望診。
局長は節食を勧められる。
奥野さんは、「望診法」を習得している。
望診とは、東洋医学の診断法の一つで、
身体や顔を観察することで、健康状態を診ること。