たががカレー。されどカレー。
丹波市春日町に週末だけオープンする『丹波カリィ 食堂東中』。
このカレーには、深い想いが込められている。
夫と、この店を切り盛りするのは、家辺安世さん。
大阪生まれの64歳。丹波市に移住して15年になる。
大学出て、毎日新聞で社会部の記者をしていた。
だが、3年で、ここは自分の居場所でないと見切りをつけ、
フリーランスのライターになった。
夫と編集プロダクションの会社を作った。
丹波栗に魅せられて丹波に来た。
住んだ家が、農地付きだったので、一から農業を始めた。
親切なご近所さんに教わりながら…。
編集の仕事をしながら農業に取り組んできたが、しだいに
農業に携わる時間が増えてきている。
いまでは、コシヒカリを60アール栽培。
丹波栗剪定士の資格も取り、 丹波栗も栽培している。
耕作面積が増えた米を食べてもらうため、カレー屋さんを思いついた。
近所のトマト生産者からB級といえど良品が手に入り、地元産のタマネギ、丹波地鶏を使い、「スパイス以外は地元食材」の「丹波カリィ」で6次産業化に取り組んだ。
飲食店開業を考えた段階で念頭に置いたのが「地域への恩返し」。
地域の一番の悩みの「若い人が少ない」問題に目を向けた。
「コロナ禍の今だけリモートワークということではなく、農村の地域コミュニティーの中で暮らしながら働くという形を、都会の若い人たちに見てもらいたい。本当に都会にいないとできない仕事なのかを考えてもらって、ダブルワーク、兼業の時代と言われる時代に、仕事の一つを農業にし、田舎で暮らす選択もありなんだ、と提示できれば」と思いを語る。
既存の飲食店にそれぞれのカレーを作ってもらい、『大丹波カレーラリー』など面で取り組めるイベントができれば、若い世代に訴えかけることが可能だ。
土・日曜のみ営業。午前11時開店。午後2時半ラストオーダー。
家辺安世さん出演の「たんば女性STORY」は
6月6日、6月13日、20:00~、
その週の土日10:00~、FM805で放送予定。
サイマルラジオなら、日本中で聴ける。
鎌倉FMでも毎週木曜13:30~放送。
(丹波カリィ「赤」。丹波トマトとタマネギで)