名著は名言の宝庫 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

NHKEテレの人気番組『100分DE名著』のプロデューサー、秋満吉彦さんとは、クラブハウスで知り合った。

彼の著した『行く先は、いつも名著が教えてくれる』を一気読みした。

著者自ら「挫折」と「失敗」の連続という人生を赤裸々に振り返りながら、寸でのところで名著に救ってもらったという実体験が綴られている。

この本も、悩みや苦しみを抱える人の杖となる名著だと思う。

 

〇人生から期待できるかではなく、人生が何を期待しているか

(フランクル 夜と霧より)

●夢や希望は「かなえるもの」でなく「かなうもの」

 人生が何を求めているかに気づけばいい。

 人生には、創造価値、体験価値、態度価値がある。

 価値の絶え間ない積み重ね以外に、人生の豊かさや幸福はない。

 人生からの問いに全身全霊で応えることに意味がある。

 

〇受動的に待ち受けていると、「無力的要素」が動き始める

(河合隼雄 ユング心理学と仏教より)

●なりたいものに縛られ過ぎていた。すでに形成された有力部分のみに目を奪われ、自分自身も驚く「無力部分」に気づいていなかった。

一つだけの価値観で人生を一色にすることはない。人生には中心がたくさんあっていい。

 

〇自分をからっぽにして自由に他人が出入り出来るようにする

(岡倉天心 茶の本より)

●異なることを自在に受け入れると、状況を動かす大きな力となる。

ますは、どんな意見も受け入れると、「余白」となりうる新しい仕事が出来る。創造的受け身。

 

〇禍いをもたらす者をも寛恕(ゆる)す人は、敵対する他者をも連れだっていく。外なる仮想の敵と戦っているときは、内なる敵を忘却している。              (ガンディー 獄中からの手紙より)

●人間関係のもつれの一因は、自らの「内なる敵」にあることがある。

イギリス統治下のインドで、ガンディーは「イギリスとともに祈れ」と言った。「インドを統治しているのは、イギリスではなく、インド人の欲望」とまで言い切った。

 

〇変わらないもの、唯一絶対のもの、ただ一つで存在するものなどない。これを「空」という。               (維摩経より)

●右か左か、敵か味方か、二項対立の原理主義に陥らない。

 悟りと迷いは対立しない。迷いがあるから悟りはある。

 自分の思考の枠組みにも執着せず、常に点検しては解体し、再構築する。永遠の微調整。

 「あたたかく突き放し、冷たく抱き寄せる」(河合隼雄)

 

〇感情は多くの場合、客観的。知性こそ主観的、人格的。

(三木清 人生論ノートより)

感情は、たやすく煽られ、空気に左右される。

知性は、空気に左右されず、自己の基準で良否を吟味し判断出来る。

刹那的な情緒や熱狂に巻き込まれない知性の砦を築く。

持続的で揺るがない幸福は、日常の中にこそある。

 

〇星の時間とは、まったく一回きりしか起こりえないやり方で互いに働き合うような瞬間のこと。    (ミヒャエル・エンデ モモより)

●自分の計らいを超えた、はるかに大きな働きの連なりが、奇跡の一瞬を生み出す。