こころの声を聴く力 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。


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山根基世さんは、いうまでもなくNHKの先輩アナウンサー。

初代女性アナウンス室長として、上司であった時代もある。

NHK退職後は、子どものことばを育てる活動をしている。

「半沢直樹」のナレーションなど、魅力的な仕事もしている。

その山根さんの書いた本を読み、共感しきりであった。

 

まず「聴く」という字の解釈。

目と耳と心が入っているとか、十四の心とかは、これまでも知っていたが、「十四歳の頃の繊細で柔らかな感受性で相手の言葉を受け止める」という解釈は、初めて知った。

耳と徳が組み合わされて生まれた字なので、

「神の声を聴くことの出来る人徳」という説もある。

聴くという行為には、人知を超えた力があるように感じる。

聴くということは幸せ体験、極上の快楽と、山根さんは言う。

「ある瞬間、相手の言葉が深く納得出来て、腹の底に言葉が沈んでいくような感覚に包まれることがある」そうだ。

相手の言葉を聴いて心が動かされ、その動きが相手に伝わり、

さらに深い言葉が引き出されることになる。

「戸惑ったり、ギクシャクしたりも含め、その日その時に生じた空気や

心の動きが生け捕りされているようなインタビューが面白い」

 

聴くことが、自分自身の内なる思いを呼び覚まし、

自分のやりたいことに気づかせてくれる。

身体全体で人の話を受け止めていると、相手の発する言葉そのものが、あたかも自分の体験のように受け止められる。それが自身の新たな力になっていく。

自分も知らない自分に出会える。

 

聴く心構え、姿勢や態度が、

相手の心に影響を与え、相手の言葉を引き出す。

3分間、一切口を挟まないトレーニングをしてみたらいい。

ただ、相槌は打つ。

相槌の語源は、刀鍛冶が熱した金属を交互に相打つことだそうだ。

真剣に話を聴いていないと、相槌は打てない。

 

人は、聴くことで変われる。

だから、話し合いより聴き合いが大事なのだ 。

聴き合うことで、繋がりが生まれる。

聴くという行為は、相手の心に寄り添うこと。

自分自身の想いを深め、育ててくれるもの。

聴こうとする耳と心があれば、誰もが聴く力を持てる。

聴く人だけが知りうる喜びに出会える。

 

 

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