ムラカミ、活弁士デビュー!? | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

恵比寿アートカフェフレンズでのトークライブ。

今夜のゲストは活弁士の佐々木亜希子さん。

昭和初期、8000人はいたといわれる活弁士だが、

いまでは数十人に満たないが、

「伝統芸」に新たな味付けをして受け継がれている。

「無声」のままだと、いくら想像力をたくましくしても、のめりこめない。

だが、ひとたび「活弁」がつくと、登場人物たちがいきいきとしだし、

観客も映像に引き込まれる。

活弁士によって語る内容も変わる。

現代の話題も取り入れ、興味をそそる。

 

この日は、まず『チャップリンの忙しい一日』で会場爆笑。

佐々木さんのNHK山形時代の掘り出し映像も公開。

誰にもたどたどしい時代があったのだ。

そして、ムラカミも活弁に挑戦。

題材は、海の日にちなんで『海浜の女王』(1927)。

水泳あり、カーチェイスあり、女装あり、乱闘ありの大活劇だ。

ボクは、オネエ役、社長役、婚約者役、実況中継と、

声色変えて、楽しませてもらった。

音声ガイドつきのバリアフリー映画も紹介した。

佐々木さんは、障がいのあるなし問わず、みんなが同じ場所で映画が楽しめる活動にも取り組んでいる。

締めは、時代活劇「血煙高田馬場」。

大河内伝次郎、若き日の伴淳三郎の懐かしい顔が出てきた。

「1本の古いフィルムに命が注ぎ込まれるのを感じる」という感想が

あったが、その通りだと思う。

佐々木さんも居場所を求めたどたどしい時代もあったが、

いまは、自分の役目が見つかり、

確かな手ごたえを感じていることが、語りにも表れている。