天災の天才 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

防災の第一人者の伊藤和明さんの出版記念会に出席してきた。

会場には、防災のプロフェショナルが集結した。

きょう12月7日は、実は、伊藤さんの誕生日でもある。

87歳と聞いて驚いた。ずいぶん前から存じ上げているが、

実年齢は知らなかった。

ご本人曰く、「酒以外の薬は飲んでいない」とか。

声にも張りがある。ボイトレを受けて声帯メンテもしているとか。

記憶力が半端ではない。

出席者が言った災害の起きた年数を即座に訂正する場面があった。

 

伊藤和明さんは、NHKの先輩だ。

科学番組、自然番組のディレクターを経て、

自然災害や環境問題を専門とする解説委員を、長年務められた。

ボクが「おはよう日本」のキャスターをしていた時、

阪神淡路大震災の第一報を担ったのだが、

その時も、すぐスタジオに駆けつけ解説してくれた。

災害報道の時、現場は殺気立ち怒号が飛び交うが、

伊藤さんは、終始穏やかだ。そこには、安心感がある。

最近は、危機感を煽るような放送が多いようだが、

安心情報を出すことも大切だ。

伊藤さんのような冷静な存在が求められる。

伊藤さんは、やさしくわかりやすく、かつ本質をつく解説が出来る人だ。

 

伊藤さんは、夏休み子ども科学電話相談の回答する「先生」も、

32年にわたって務められた。

ボクも、11年間、スタジオでご一緒したが、

子どもとのやり取りを聞いていると、おじいちゃんと孫のよう。

「好々爺」という表現がピッタリくる。ここにも安心感があった。

今夜は、子ども電話相談の「先生」、

永田美絵さんや国司真さんとも再会した。

司会を務めた坪郷佳英子さんとも再会した。

出席者の中には、NHKの関係者もいて、懐かしい顔も見かけた。

 

今回出版された三部作は、

地震や津波、火山噴火の歴史を綴ったものだ。

いずれも、伊藤さんの豊富な知識に基づいた貴重な内容だ。

過去は未来への鍵。

過去の災害を将来の防災に生かす知恵が読み解ける本だ。

 

(左から永田美絵さん、伊藤和明さん、ムラカミ、国司真さん)

(スピーチをするムラカミ 司会には慣れているが・・・)

(司会は、坪郷佳英子さん 大学の先輩でもある)

(今回出版された災害3部作)

(会場の憲政記念館)