村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。


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圧巻のパフォーマンスだった。

墨絵画家の本多豊國さんが、

墨絵ライブをするというので、興味深々出かけた。

横3メートル、縦1メートル80センチの白布に、

揚琴奏者の金亜軍さんの演奏とコラボしながら、即興で描く。

だが、何も決まっていない。

豊國さんも何をどう描くか決めていない。

金さんも、どういう演奏をするか決めていない。

楽屋で下絵を書きながら、互いのイメージは膨らませていたが、

大きな白布を前にすると、またイメージは変わる。

行き当たりバッチリでいくしかない。

 

かつて、豊國さんはこう言っていた。

「私の絵を観ることによってほんの数秒間全てを忘れてほしい。

嫌なことがあったとき、絵を観て、ああいいなって思って数秒全てを忘れる。ほんの数秒嫌なことから離れることでその人の中できっと何かが変わる。その数秒を作れるのが芸術なんだ」

だが、この墨絵ライブは、数秒どころか、何分も何十分も、

その世界に没頭させられた。

完成までのおよそ50分。金さんは演奏をほとんどやめなかった。

絵の仕上がり具合を見ながらの即興演奏。

さすが、我が友と感心した。

72歳の豊國さんは、息を切らしながら、時々休み休み描く。

2人の「精魂」に、観客も固唾を飲んで見守る。

まっさらな布に、龍の顔が浮かび上がってくる。

龍の頭に2匹、尾に6匹の猫が乗っかっている。

どこか愛嬌のある龍が、

つい先ほどまで何もなかったところに現れ出でた。

 

この企画は、そもそも手刺繍アーティストの星野真弓さんの発案だ。

豊國さんの「11匹の猫」に一目ぼれした星野さんが、

手刺繍で「11匹の猫」を表現することを思い立った。

首のあたりまで進んだところでアクシデントに見舞われた。

交通事故に遭い、頸椎捻挫と左手首骨折、視神経障害と、

一時は、刺繍作家生命も危ぶまれた。

懸命のリハビリで回復し、

刺繍の針が持てるようになったが遅々として進まない。

刺繍をするときは、首にコルセットを装着し、

20分針を動かしては、1時間休んでという作業だった。

1年かけて、ようやく完成した。

星野さんは「私の力だけではとうてい出来なかった。刺繍の神様が助けて下さった」と言っている。

この完成お披露目会に、旧知の2人に墨絵ライブを依頼したところ、

2人は、お祝いにと快諾してくれた。

私も、急きょ、インタビューアーとして駆り出された。

 

墨絵が完成していくのを、見守っていた星野さんは涙ぐんでいた。

多くの人に支えられ、果報者だと、幸せを噛みしめているようだった。

 

(完成した「11匹の猫と龍」)

(最後に龍の眼を入れて完成した瞬間)

(完成直後 村上アナウンサーのインタビュー)

(絵には8匹しか猫がいないが、

 あとの3匹は豊國さん、星野さん、金さん。

 絵の前で猫のポーズをする3人。)

(楽屋で構想練る豊國さん 見守る金さん)

(下絵完成 左下に注目 信夫と入れてもらった)

(猫のポーズをとるムラカミ、星野さん、豊國さん)

(本多豊國さんの画「11匹の猫」。

1匹に見える猫の中に11匹の猫が隠れている)

(星野真弓さんの手刺繍 「11匹の猫」)

 

 

 

 

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