先生たちがなりたかったもの | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

愛知県日進市の相野山小学校で、先生方とことば磨きしてきた。

先日の山梨でも思ったが、先生に夏休みはない。

この日も、午前中は、体育器具庫の大掃除だったそうだ。

子どもたちの夏休みにしか出来ないことが、山積している。

やることが多すぎて、自分を顧みたり、同僚と会話したりすることが少ない。

そこで、互いのことをもっと知るいい機会になればと、

他己紹介をしてもらった。

30人の教職員のうち、18人が参加。

担務が違うと、初めて会話したという人もいた。

校長先生も把握していない、思わぬ発見もあった。


「~になりたい」「~になりたかった」をテーマに他己紹介をしてもらった。

「色黒なので、色白になりたかった」

「可愛い声を生かして声優になりたかった」

「自由に飛び回る鳥になりたい」

「相手に想いを配るナイチンゲールのようになりたい」

「風になりたい」と言えば「大木になりたい」と呼応するペアもいた。

「市電の運転手」「刑事」と対照的なコンビもあった。

「一等航海士になってクイーンエリザベスに乗船したかったが、

いまは○年○組の船長さん」と紹介された先生もいた。


先生方も童心に帰り、無邪気に夢を語り合った。

無表情だった先生も、発表のときは表情豊かに変わっていた。

楽しそうに嬉しそうに面白そうに話しているうちに「そうに」が取れて、

楽しく嬉しく面白くになっていく。

人は見かけによらない。人は見かけで判断出来ない。

他己紹介によって、意外なことに気づき、「人柄」が見えてくる。

人間ていいなと思えてくる。



 









(原田校長先生の夢は、農民伝道師。

退職後は、農業に取り組みたいそうだ。

温厚で実直なお人柄ゆえに、優しい味の野菜が出来そうだ)