様々な決断 | 羊毛フェルトのある暮らし

羊毛フェルトのある暮らし

〜ひつじから始まる手仕事綴り〜

日々、小さな事から大きな事まで
色々な決断をしながら生きているな。。。と実感しました。

ビックル2日の夜に、また立てなくなり、
これは又脾臓からの出血、そう、破裂だと思い
慌てて福岡の夜間救急動物病院へ行きました。

色々説明をしてもらい、血液検査の結果、
・血小板の数値が非常に少ない
・このまま朝を待って、北九の病院へ行ったところで
  手術が出来る状態の血液かどうかは全く分からない
・手術時間は2時間ほど。その間大量出血が予想され、輸血の準備は出来ないため、
  その時点で助かるかどうか。
  助かったとして脾臓摘出手術も無事終わったとしても、術後に血小板が少ないために
  出血が止まらなかったり、麻酔から覚めなかったり、意識が戻らなかったりすると助からない。
・この状態で今まで手術に至ったのが28匹中1匹。その他はこのままなにもせずに
  痛みを取り除くだけの治療をしていた。この手術をした犬は摘出した事で、助かっている。
  
他、色々詳しく、こんな状態でいきなり行ったにも関わらず
様々な方向性から説明をしてくれました。
しかし、この間もビックルの様態は悪くなるだけで。

脾臓の摘出手術をお願いしました。

それからすぐ手術ははじまり、
途中、摘出した脾臓を見せてもらいましたが、
普段の大きさの10倍くらい有るのではないかと思う程の大きさで
癌でボコボコの状態。750gもある脾臓になっていました。
恐ろしい程です。

もっと早く摘出していれば。。。
ただただ後悔です。

12時半から午前2時半。。。3時近かったでしょうか。。。
無事終了。
そして、ビックルも麻酔から覚め一安心。

しかし、ひどい痛みのようで、
鼻を鳴らして、ピーピー、息も荒く泣いています。

でも、
舌はピンク色、この時点で真っ白だったりした場合は、
血液が足りずに亡くなってしまうケースもあるそうで、
どうにかそこもクリア。

麻酔から覚めるにつれ、痛みも激しくなってきている様子。
そんなビックルの傍で、撫でる事しか出来ない私。無力です。。。

そして次の難問。
この夜間緊急病院は、入院施設もなく、昼間も誰もいなくなる病院。
この状態のビックルを移動させなければなりません。
かかりつけの病院は北九州。高速で福岡から1時間ちょっとかかります。
こんな状態で果たして保つのか。。。
そこで
近くの病院で受け入れてくれるところを探す事にしました。
しかし、
次の日3日は祭日で木曜日。
この辺の動物病院は木曜休みが多く、それに祭日となればかなり難しい。
でも1件だけ近くに祭日もやっている病院が有ったので
朝を待って連絡してみることになりました。

手術が終了して、朝8時半になるまで、
とにかく長かった。。。

そして、動物病院のOPENに合わせて電話したところ、
今日の午後5時までしか面倒見られないとのこと。
それはそうだな。。。と思いました。
普段通っているわけでもなく、
自分の病院で手術したわけでもない、術後の犬を
そう簡単に受け入れる訳が無い。

そして、またここで決断です。
北九州に行く。

手術してくださった先生は
この状態なら1時間の車も耐えられるでしょうと。

今林動物病院に連絡をして
事情を話したところ、
分かりました。気を付けて来てくださいと。

なるべく段差が無いようなところを走り、
轍を避け
法定速度を私の中で守りながら。。。着きました。
その間、ビックルは泣く事も無く、
多分朦朧としていたんだと思います。

看護士さんに抱えられて
ビックルはICUに。
酸素カプセルに入れられて、少し安定したようでした。

いつもの院長先生はいらっしゃらなかったのですが、
「もちろん、手術から続けてみるのが一番だけど、
 術後が一番大事。
 そこはうちの得意分野。任せてください」

心強いお言葉を頂き、とても安心しました。

それが昨日の午前中のことです。
ビックルを預けて、私は家に帰ったのですが
イマイチ、意識が無いような状態で車を運転して帰ってきたような気がします。
気が付いたら家で寝てました。。。
あ、でも、
帰ってきてつぶを抱っこしたのは覚えてます。


今日、病院へ電話したら
「昨日は意識が朦朧としていて、少し心配したけど
 今日はいつもの凛々しい顔に戻って、さっき掃除をするのに動かして
 ビックルおいで♪と言ったら来ましたよ♪」と報告してくださいました。


お腹の中が癌だらけ。。。
エコーを見てそう言っていたのは
全て脾臓だったということです。
実際に、肝臓を見た限りでは転移は見られなかったそうです。
今後の病理検査の内容にもよりますが、
このまま順調に回復してくれれば
また、1時間半のお散歩も可能になるんじゃないかと思っています。


かならずそこに居たビックルが居ないと
今、何かが足らないなぁ。。。という感じです。


ひとつひとつの選択を決断して
点と点が繋がって、いまこの状態になっているのを
ものすごいスピードで実感しました。
全ての選択や判断、決断がベストだったと言えるのは
それを決断した後の事で、
その時は必死です。

でも、今回すごく私は落ち着いていたように思います。
多分、今までのように焦っていたら
このような判断は出来なかったのではないかと。

又ビックルに大事な事を教えられました。


まずは一安心です。
今日、これから行ってきます。
遠目に見るだけと言ってましたが、
ビックルは分かると思うので、行ってきます。