主人公になる3 | 悩みとうまく同居できる人になろう 〜人生を楽に生きる簡単な方法〜

悩みとうまく同居できる人になろう 〜人生を楽に生きる簡単な方法〜

何がしたいかわからない
自分がどうしていいのかわからない
そんな悩みを持つあなた。一緒に探しに行きましょう。

主人公になる3





前々回

前回

の続きです。


早朝4:30。

まだ薄暗い海。

鏡のように凪いだ水面を
滑るように走る船。

ひとり海の真ん中に浮いた
筏の上に降りる。

誰とも会話することなく、
自分の好きなことだけに
集中できる時間。

私はその瞬間、
主人公になった気分になる。


※ただの釣りのお話です。


相手は海と風。
見えない水底にいる魚たち。

本当の自然は一期一会。
絶対に同じ顔は見せてくれない。

冬は手が冷たく糸がうまく結べない。
夏は暑さとのたたかい。


竿先の微妙な変化からたくさんの情報を得る。

ジリジリとした駆け引きの時間は
あっという間に過ぎていく。


意味があるかどうかはわからないが
私が主人公になる充実した時間。


バイクに乗る人だけが感じる
全身で浴びる自然の厳しさ。

空気や湿度の微妙な変化を
身体全体で敏感に感じ取る。

すべての景色は溶けるように
後ろに流れていく。

この瞬間、バイク乗りは主人公になる。


キャンピングカーを海沿いに停め
ひとりじっくりと本を読む時間。

家でひとり、深夜まで本の原稿と
格闘している時間。

やっぱり私は主人公になる。


そんな時間を持っていることを

『人生の意味』

と呼べばそうなのかも知れないし

『充実した人生』

と言ってしまえばそうなのかも知れない。


要は、主人公になれる瞬間を
自分で感じられることが
その人の人生に充実感を与え

それが人生の意味につながるのだと
私は思う。


人はただ生まれ、ただ死んでいく。

そこに虫や動物、植物などとの
境界線はない。

刈られる雑草やつぶされる虫、
食肉用の豚にも

それぞれの一生がある。


虫の一生に意味を感じられない人は
自分の人生にも意味を見い出せない。


人だけが特別ではない。



それをしっかりと認識できると
モノの見えかたが少しだけ変わる。


あなたは、自分で自分のシンプルな人生を
わざわざ複雑にしてはいないだろうか?

自分は絶対に主人公になど
なれないと決めつけてはいないだろうか?


誰でも必ず主人公になれる。

そして、その瞬間は光り輝く。



一ヶ月に一度、一年に一度でもいい。

そんな瞬間を持つことで、
あなたにとってのあなたの人生は

とても意味深いものになると
私は信じます。


それでは、また。