下北沢スズナリで中屋敷法仁率いる 劇団、柿喰う客の新作2本立てのうちの1本「肉食獣」を観た。

 

歌人たるもの肉を喰らうべからずという著名な歌人の師匠のもとそれぞれに切磋琢磨する若い歌人たち(男三人、女三人)が芸術論を交わすものたがり。

 

良くも悪くも、柿喰う客の演技・演出のカラーが色濃く出たステージだった。

劇団の代名詞ともなっている早口で機関銃のようにまくしたてるセリフ術、ミニマムなセットの中あくまでも俳優がセリフで紡いでいくというスタイルをとっている。

 

明治時代のスタイリッシュなコスチュームに身を包んだ、これまた見栄えのする俳優たちがエネルギッシュに口論を戦わせる60分の舞台に満杯(久しぶりにみたが、通路に補助席をだしてパンパンに客をいれていた)の(主に)若い観客たちは釘付けになっていた。

 

と、この満杯、、実はそうなる理由らしきものもあったようで、

 

— 劇団HPより

この度、公演関係者に発熱が認められ、医療機関を受診したところ、インフルエンザの感染が確認されました。
それを受けまして、当初予定していた演出での上演が現時点では困難であると判断いたしました。
つきましては、下記の公演を、演出を変更した形で実施いたします。

[演出変更点]
・照明変化は暗転/明転のみとなります。
・音響効果は最小限のものとなります。
・舞台衣裳は着用いたしません。

本来予定していた上演形式ではございませんので、ご希望の方につきましてはチケットの払い戻しを受け付ける予定です。振替公演の実施はございません。

 

幸いにも私が観劇した日からは衣装をつけ、照明、音響も通常演出にした舞台に戻ったらしいのだが、こんなこともあるんですね〜。

 

演劇サイトに掲載されていた写真などを見ると、白黒のシンプルな服を着用した俳優たちが演じている写真が掲載されていた。

これで、音響もライトも最小限のものだったとしたら、まあとても印象が違ったものだったのだろうなと想像できる。