黒猫・白猫を観た。クストリッツァ長編6本目に評価は不要。人間の営みの全てがある。男、女、金、欲、親子、恋人、家畜、酒、麻薬、贈り物、借金、嘘、暴力、太陽、川、船、音楽、宴会、兄弟姉妹、親戚……そして、見栄、愛情、怒り、恐れ、安心、等の感情。それら全てを大肯定している。おまけにラストにはご丁寧に"HAPPY END"とまで出る。映像のパワーを知りたければ本作を見れば良い。途中、あまりのバカバカしさに声を出して笑ってしまったのが何カットもある。シノプシスや箱書き、キャラクター設定なんかも不要。出演者のほとんどは、役者でなく本職のジプシー(!)だという。一方で、動物や、遠方の船を入れ込んだ撮影準備は、想像を絶する大変さだ。また、乱闘シーンは加減が一切無い。思いっきり本気で叩いているのが分かる。無敵の映画とは本作の事を言うのだろう、の一本
第55回ヴェネチア国際映画祭銀獅子
